「あやうく一生懸命生きるところだった」を読んで

本来この本は「一生懸命頑張っているけど、今のままで良いのか悩んでいる」ような人たちが読むと楽に考えられるようになる本だと思います。

少なくとも僕のように「どちらかと言えば、もっと頑張れよと自分で思うぐらい無理をしないタイプ」の人は読んだところで、、、

せっかくのベストセラーなので、図書館で予約して数ヶ月待って順番が回ってきたので、さくっと読んでみました。

自分の今の生活を追認されるような感覚で、気持ちよく読めました。

勝手に分析するとこの本に合う人は。

①仕事や人生を頑張りすぎて目一杯になっている、もしくはそうなっていても気づいていない人(超絶頑張るタイプ、負けず嫌いタイプとか)
②このままじゃいかん!と思いつつも、心の奥底ではまあいいかという気持ちと不安な気持ちとがせめぎ合っているような人。

なんじゃなかろうか

①の頑張りタイプに対しては、そこまで肩肘はらずに行こうよ、と思えるだろうし、②の深層心理でせめぎあっている人には、まあこのままでも良いかと追認してくれるような安心感もある(未来は当たり前だけど自己責任)

僕の場合は完全に後者で、なんなら今の生活や考え方とだいぶ似通っている部分もあり、この著者の状況を先取りしてるんじゃ!?ぐらいです。

読んだ内容の整理とメモも含めて書いていきます。

主人公は、40歳直前で会社を辞めた男性で、彼の今までの半生と、会社を辞めて一生懸命をやめることで得たものや、考え方などが書かれたエッセイです。

主人公は40歳になる2,3ヶ月前で会社を辞めていますが、僕も今が40歳になる1ヶ月前なので、その辺もシンクロさせながら読んでみた、同じ年代で考えやすかったです。

平たくいうと、これまでは「こうあるべき」「社会の常識」「周りの意見」「外からみた幸せ」といったものにがんじがらめになっていて、本当に限界がきて、一生懸命やるのを諦めたら、すごい楽になった。という話で、その中で著者が感じたことや、言葉が書かれていて、共感する人も多いような内容です。まあ、なんとかなるさ。ゆっくりいこうよ。そんなメッセージですね。

あれこれ思い描いた夢は、何も行動しなかったから何の痛みも味わうことなく過ぎ去った。なのに、なぜだか胸の奥が重苦しかった。

わかるわ〜。

どうやら自分は妥協が必要な人間だったようだ。強烈にやりたい仕事はないけど、やりたくない仕事はあるタイプだ。

僕もです。

世の中には、僕と違い、やりたい仕事を人生の早い段階で探し出せる人たちがいる。そんな人たちが本当にうらやましい。どうしたらそんなにはっきりとやりたい仕事がわかるのだろうか。

本当にうらやましい。そんなもの分かってもない。

でも大丈夫。無理矢理探そうとしなくていい。
いつの日か、向こうからやってくるから。

いつだろうな〜♪

当事者である個人にも責任がある。あまりに大人の言うことを素直に聞きすぎた罪。勇気を出して反抗できなかった罪。そう、自分の人生を誰かに委ねてしまった罪だ。

これは本当にそう思います、「あなたのためだから」という呪いの言葉を考えずに受け入れることはある意味思考停止だし、親でさえそんな言葉に責任は持てないのだから、自分の人生は自分で決めていくしかない、としっかり覚悟を持つことは大事です。

立派な職業に就いているサラリーマンが言う「自分の店をやりたい」とは、「今の生活がつらい。いつまでこんな仕事が続くのか不安だ」という意味なのだ。

なるほど、面白い指摘です。
これは「自由からの逃走」みたいな感じですね、自由になりたいと思っている一方で自由を恐れている。まあ、気持ちはとっても分かります。でもこの日本という恵まれた国に生まれている幸運を考えると、ちょっと勇気を出して、エイやっていけるとも思います。

僕も30歳でいわゆる大企業を辞めましたが(リスクヘッジたっぷりして、出戻りもできると信じて)思ったよりも平気だったし、むしろ資産や自由時間は圧倒的に増えたし、いろいろ自分で考えるようになったし、何より人生というものを圧倒的に主体的に過ごすようにはなりました。(主体的にだらだらとかも含めて)

自分だけ取り残されていないだろうか、、、?
誰しも一度くらいはこう思ったことがあるはずだ。いつも思っている人もいるかもしれない。

SNS見ると思いますよね、あとNewsPicks。
Forbesの20代起業家とかはちょっと違う世界すぎて嫉妬すらしない。

もはや僕ら年代の転職報告、事業開始してます報告がほとんどになっているようなFacebookは、この取り残されている感を感じるには最適なツールですね。そう思った人はこの本読むと楽になります。

最も簡単に、早く、自分を不幸にする方法を探すなら「他人との比較」をおすすめする。これはかなりの確率で不幸になれる方法だ。

そう思います。

僕らが激しい嫉妬を覚えるのは、自分と同等、または格下に見ている相手だ。

幸せっていうのは義理の兄弟よりも十ドルほど多く稼いでいることだよ。という19世紀のユーモアがあるらしいですが、近い人には嫉妬やらマウントやらするんですよね。

さらっと読めますし、結構本音風な感じで、共感ポイントや少し笑えるところもあるので、面白かったです。

まあ、この本に書いてあるようなことをすでにやっているので、本来は僕に必要なのは「努力なくして成功なし」とかワーカーホリックみたいな人たちの自伝とかなのかもしれないですが、そういった本を手に取ることがなぜかできず、、、

まあ、、いいか。。。




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