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「上流思考」読書メモ

読みやすいボリュームの本です。事例が結構多いので、より納得したい人は読み込むのが良いですが、事例部分を斜め読みしても著者が言いたいことはわかります。根本を考えることが重要なのに多くの人はできていない。と。

参考になる内容も多々あったので、メモします。

お金や時間、心のゆとりなどが欠乏していると感じる時、大きな問題が小さな問題を意識の外に締め出すのではない。困ったことに、小さな問題が大きな問題を締め出してしまうのだ。(トンネリング=視野狭窄)

これは本当にある気がします。思考停止というか、考えたくないから目の前の小さい課題だけに取り組んでしまう。自分がそんな状態になっていないだろうか?と疑うことが必要ですね。ゆとりは大事。

人が貧乏になるのは愚かな判断を積み重ねたせいではない。
欠乏を感じると洞察力が鈍り、先を見通せなくなり、制御が利かなくなる。一晩徹夜するよりも、貧しい状態にあることの方が、認知能力に悪影響を及ぼす。
貧しい人は個人としての処理能力が低いのではない、むしろ、貧しさを経験することでどんな人でも処理能力が衰えるのだ。

貧困の連鎖にもつながる話ですね。能力の問題ではなく、気持ちにゆとりがなくなり、それが認知能力や処理能力を衰えさせ、結果として貧しさが連鎖する。

そう思うと、国としてセーフティネットと教育の充実を図ることが一番大事な気がしますが、なかなか日本はできていない感じがします。

北欧などは解雇も多いけど、その分の再教育やセーフティネットがしっかりしていて、教育もほぼ無償?というイメージがあり、国としての競争力も強い感じがします。うまく取り入れて欲しい。

直感的ヒューリスティック。
人は困難な問題にぶつかるとその代わりに簡単な問題に答える。
そしてたいてい問題を置き換えたことに気付きもしない。

とりあえず目の前の問題を解決する方がわかりやすいので、そうなりますね。やることの上流について考える、ということは普段から意識したいところです。

日常生活に繰り返し問題が起こるなら、上流へ向かおう。

視野狭窄に陥っていないか、自分が気づいていないだけではないか、日々の問題などから気づいて、根本的な問題を考えることの重要さですね。

「行動」は性急に、「結果」は気長に。

良い言葉ですね。上流思考などは、すぐに結果がでるものではなかったり、問題が起きる前に問題を解決したりするので、結果が見えにくいものなので、取り組みにくいという点もあります。

健康が最たるもので、日々の健康に気を遣っていても結果がわかるには数十年かかるケースもあるし、その因果関係も分かりにくいので、取り組みに対するモチベーションもあがりにくい。

それよりも対処療法で対応していく方が目に見える結果も出るしわかりやすい。でもそれって、健康でいれば対処療法なども必要ない。と。

なかなか難しい問題ですが、上流で考えるということは意識しながら考えていきたいですね。

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