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つぶやき、雪は見てない

・私の部署では「スタッフのユニホームをクリーニングに出す係」がある。正当な理由で外へ散歩に行けるから喜んで私がやっている。クリーニング屋さんまでの道に素敵な本屋さんがあってこっそりそこに寄る。今日は3ヶ月にわたる日記を綴った本を手に入れたの。いい係でしょう?

・25階の壁一面の窓から東京の街が昼から夜になっていくのを眺めていた。東京タワーは昼でも夜でもいつ見ても綺麗だなと思っていると長い長い会議が終わっていた。真面目な顔してただ空を眺めるだけの時間だった。

・「会社の忘年会なんで行かないの?ただで飲めるし来なよ!」と言われた。「いやちょっと…」(私の2時間はそれよりももっと高価なものなんです舐めないでください)と丁寧にお断りして帰宅。ベッドにスライディング。家はお守り。

・同期と立ち話をする。今日も可愛いな〜とその子を見つめていると、自分がメイクし忘れたことに気づいた。しないと決めてしないのと、しようと思っててしてなかったは、結果は同じだけど全然違う。毎日寝坊した大学生みたいな見た目で都会の大きなビルに通うの恥ずかしいとは思うけれど可愛いのは好きな人の前だけでいいし。

・家の目の前の通りの道路工事が昨日から始まったらしい。この寒い日の、しかも深夜に道路を綺麗にしてくれてありがとうという気持ちと、ただでさえうまく眠りに落ちれないのに工事の音でさらに眠れなくて苦しいという気持ちがあって。誰も悪くないのに。

・大人数の場所に行くとき大人数の人に会うときの私モードに切り替わる。最近はその切り替えがうまくいかない。自分のはずなのに違和感があってしかたがない。そうはいってもどんな時も私は私なんだ。みんなが1つしか知らないだけで。

・知り合いに「まだその人の音楽聞いてるんだね」って言われた。「死ぬまで好きだよ」そう答えた。もう聞かなくなった音楽も好きだったことには変わりないし、好きだったものたちがいるから今の私なんだよ、だから死ぬまで好きだよ。音楽の話じゃないよ。

・とてつもないライブを見た。空気を伝ってじんわりと自分の中に入り込んできた。息を呑んだ。音楽の可能性の広さ、表現の自由さ、そんなことを考えながら聞いた。終わった瞬間誰とも目を合わさずに階段を駆け登って外に出る。早くお家に帰らなきゃ。みんなには教えたくないんだよこの気持ち。

・「あたし」で歌う人が普通に話している時は「うち」だったとき、なんでだか良いなあと思った。ただそれだけ。

・自分の中で今の会社を辞める日を決めている。会社が嫌でどうしても起きれなかった日に決めた。自分で決めてから無限に続く苦しいじゃなくなった。あんまり電車で泣かなくなった。終わりがあるっていいなとはじめて思った。あともう少しもう少し。

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