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#ホラー

【短編】雨の日のインターホン

 五月初めの昼過ぎだというのに照明をつけないといけないレベルで室内は暗くなっていた。急速に発達した雨雲のせいだ。空は断続的に光っており、唸り声のような音を撒き散らしている。あられ混じりの大粒の雨がマシンガンのように打ち付けており、道路もベランダもうるさいぐらいだった。  こういう日は漠然と嫌な予感がするものだが、今のオレには些細なことだった。  オレは猫を焼いていた。  別に食べるつもりはないのだが、オーブンに入れて丸焼きにしていた。  窓の外を見下ろすとこの土砂降りの中