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#ナメクジ

【見開き1P】ナメクジ世界 is what it ought to be

※見開き1ページ相当の小説です  白いナメクジが黒いナメクジと盤を挟んでいる。盤は切り株の断面にあり、八×八の方眼となっている。その中央の四マスには白と黒の小さなナメクジが二匹ずつじっとしていた。 「もう少しいいところに住みたいと思ってな、勝たせてもらうぜ?」と黒ナメクジ。 「ごめんけど、俺も負ける訳にはいかないんだ」  ナメクジたちは牛のように大きく、そして白ナメクジのその巨体から親指ほどが分離した。それは小さなナメクジの姿を形成すると、動き出し、盤に乗って黒ナメクジ