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【一酸化窒素の全てをここに置いてきた】サプリとパンプの教科書「最新栄養学から血流を増やす栄養素をわかりやすく解説します!」

こんにちは!田中です!

本noteでは、2度の渡米経験、アスリートの栄養指導を通じて得た知識を活かして、皆さんに正しい栄養と筋トレの知識をお届けできればと思います。

簡単なプロフィールは以下の通りです。以後、お見知りおきよろしくお願いいたします!

自己紹介
マッスル管理栄養士田中
職業:管理栄養士
年齢:33歳(筋トレの疲労の抜けが遅くなってきました💦)
生まれ:千葉県千葉市(幕張メッセやゴールドジムがある街🌊)
趣味:筋トレ(昔はボディビルやってました!今は健康目的🏋️‍♂️)
平均よりちょい上くらいの実力の管理栄養士です、、、

それでは本題に移りましょう。

記念すべき第1回はパンプアップに必要な栄養素についてご紹介します!

パンプアップは筋トレに必須!?

パンプアップとは、筋トレをすることで、筋肉が水分を多量に含むことで一時的に膨らんだ状態のことを言います。筋トレ中は筋肉に適切な栄養素を届け、また蓄積した疲労物質を取り除く必要があります。そこで、心臓から筋肉に十分な血流を送ることで、膨らみます。

実はボディビルダーもできる限りステージで筋肉を大きく見せるために、ステージ裏で腕立て伏せやアームカールなどを行っております。

パンプアップは一時的に水分で筋肉が膨らむ現象のため、筋肥大に直結しないというのが現時点での回答になります。
しかし、筋トレ中に多くの栄養が届けられ、疲労物質が取り除かれることを考えると、パンプアップは筋トレのパフォーマンスを改善し、間接的に筋肥大を促進すると言えるでしょう。

パンプをするなら一酸化窒素について知ろう

パンプアップは血流を促進し、水分が筋肉に溜まることことで、筋肉が一時的に大きくなる現象であることは前述の通り。つまりパンプアップをする上で、血流の促進が最重要となります。

そして血流の促進に重要なのが一酸化窒素(NO)です。言葉の響きだけを聞くと、何か身体によくなさそうな物質に思えます。しかしご安心を。こちらの一酸化窒素、こいつの研究で過去にはノーベル賞も受賞している研究者もおり、体内ではなくてはならない物質なのです。

なぜなら、一酸化窒素は血管を弛緩させ、拡張し、血流を促進してくれる物質だからです。そのため高血圧や動脈硬化の治療にも注目の物質です。

ここまで述べればもうお分かりでしょう。そう、パンプアップする上でも一酸化窒素がカギになります。いかに体内の一酸化窒素を増やすかで筋肉の膨らみ具合が変わるといっても過言ではありません。一酸化窒素を制する者がパンプを制すのです!

血流を改善する栄養素

以上、パンプアップに一酸化窒素が重要なことはご理解いただけましたでしょうか?ここからは、一酸化窒素を増加させる栄養素をご紹介します!

1.アルギニン

言わずと知れた一酸化窒素ブースターのアルギニン。筋トレをしている人はもちろん、男性であれば一度は耳にしたことはあるのではないでしょうか?
なぜなら、アルギニンは精力剤にもよく配合されている成分だからです。

勃起も血流の増加により陰茎が膨らむ現象のため、一酸化窒素が重要となります。あそこを膨らませるためによく使われている栄養素であれば、筋肉の膨らみも期待できますね。

しかし、国際スポーツ栄養学会が2018年に実施した筋肥大を高めるサプリメントのランク付けでは、アルギニンは「効果や安全性を裏付けるエビデンスがほとんどない」とされています。実際、筋肥大への効果を調べた研究では、その効果が実証されていません。

ただアルギニンは運動パフォーマンスの向上についてはいくつか報告があります。値段もそれほど高くもないので、とっておいて損はないでしょう。


2.シトルリン

アルギニンの働きをサポートするのがシトルリンです。アルギニンは一酸化窒素合成酵素を刺激し、一酸化窒素を合成します。その過程で、アルギニンはシトルリンに代謝されます。そしてシトルリンはアルギニンに変換されるというループを繰り返します。

実は興味深いことに、シトルリンの方がアルギニンより血流増加効果があったという報告があります。簡単に言えば、アルギニンよりもシトルリンの方が身体への吸収率が高いのです。

つまり吸収率の低いアルギニンを直接摂るよりも、吸収率の高い前駆体を摂って、身体の中でアルギニンに変えてしまえばいいということです。実際、シトルリンは筋トレのパフォーマンスを向上させることが研究で示されています。

シトルリンを摂取する場合は、シトルリンマレートを摂取するようにしましょう。これはシトルリンにリンゴ酸がくっついたもので、シトルリン単体よりも生体内での吸収率が高まると言われています。

3.アグマチン

こちらもアルギニンの代謝物質。研究データはまだまだ少ないですが、シトルリンよりもパンプ感があるという報告も。

その他、うつや気分に対して良い影響を与える可能性が示唆されています。

海外のNOブースターには配合されているのをよく見かけます。これからの研究に期待の成分です!

4.ビートルート

ビートルートは「奇跡の野菜」「飲む輸血」などと呼ばれている超優秀な野菜。日本ではまだ浸透していませんが、世界最強ランナーのキプチョゲ選手が愛用していることでスポーツ界隈でも注目を集めています。

ビートルートも体内の一酸化窒素を増やし、血管拡張を促進することがこれまでの研究で確認されています。そしてこのビートルートの大きな特徴はアルギニンやシトルリンとは別経路でNOを産生することです。

アルギニンやシトルリンがNO合成酵素を刺激し、NOを合成するのは前述の通り。一方で、ビートルートはNOの前駆体であるNO3を体内に直接供給することで、血中のNOレベルを向上させます!

つまり、アルギニンやシトルリンと同時に摂ることで更なるNOブーストが期待できます!

またアルギニンやシトルリンはNOの合成に酸素を要するのに対し、ビートルートは無酸素でNOをブーストします。無酸素運動である筋トレとの相性は抜群と言えます。実際、ビートルートの摂取により、ベンチプレスの挙上回数が増加したことが海外の研究で報告されています。

ビートルートの他にも、ホウレン草やルッコラ、キャベツなどの葉物野菜にNO3は豊富に含まれています。筋肉を大きくするために草食になってみてはいかがでしょう?

 

5.ケルセチン

筋トレマニアのみなさんなら「Eルチン」という名前はお聞きしたことはあるのではないでしょうか?Eルチンは森永製菓がリリースしているプロテインに添加されている抗酸化物質です。プロテインの吸収を早める効果があると言われています。森永のプロテインドリンクやプロテインバーに配合されているので、今度コンビニに行ったときに確認してみてください。

そしてこのEルチンの主成分がケルセチンです。ケルセチンはNOを酸化ストレスから守ることで、体内のNOレベルを維持し、血管拡張を促進します。

実はNOはとても不安定な物質で、誰かが守ってあげないとすぐに死んでしまいます。そこで抗酸化物質のケルセチンを摂取することで、NOを守ってあげましょう!

まとめ

以上、パンプに必須の栄養素でした!
NOを増やす栄養素はメカニズムから次の3つに分類できます。
①NO合成酵素を刺激する:アルギニン、シトルリン、アグマチン
②NOの前駆体を供給する:ビートルート
③NOを守る:ケルセチン

3つの方面からバランスよくサプリメントを摂取することで効率的にパンプアップできることでしょう!



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