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凡人がポケモンカードで世界大会に行くお話

みなさんこんにちは。
大阪でポケカをしている、チームアチチのきんそん(@kinson_poke_18)と申します。

明日8/18から始まるWCS2022に日本代表として参加します。

ポケカを始めて約4年で辿り着いた夢の舞台です!
全力で楽しみ、全力で頑張ります!!

ロンドンに向かう途中の飛行機とかで割と時間があったので、1つの節目となるこの機会に今までのポケカ人生を振り返ってみることにしました。
(一緒に飛行機に乗っていたアルモンドさん、ぶんぺいさんが何かを書いていたので、自分も書きたくなりました笑)

自分語りみたいになっているかもしれませんが、今回だけは温かい目で読んでもらえると嬉しいです…笑

最後に投げ銭を設定していますので、もし良ければお願いします。

いきなりですが、皆さんの周りにこいつポケカ上手いな!才能あるな!!って感じる人はいますか?
多くの方は誰か思い浮かんだ人がいると思います。
世の中にはポケカの才能がある人はたくさんいます。
長い期間ポケカをやっていたり、他のTCGを経験していたり、言葉には表せないセンスがあったり、この人なんか上手い!!そう感じる人ってたくさんいると思います。

一方で自分はカードゲームの才能がありません。
初めてジムバトルで全勝したのはポケカを始めてから半年以上も後のことです。
シティリーグは初めて出場してから3回連続2-4で予選敗退しました。
過去に他のTCGをやっていた訳でもなく、ポケカを始めるまで何の土台もありませんでした。
そこら辺にたくさんいる典型的な凡人タイプの人間だと思います。

そんな自分でも次第に大会で勝てるようになり、現在では日本代表になれました。
自分みたいな凡人タイプの方が世の中には多いと思います。
しかし誰でも勝てるようになり、結果が出せるようになると自分は思っています。

ここで聞いて欲しい言葉が2つあります。

『他人にベクトルが向いている内は不平不満しか出ない。ベクトルを自分に向けた瞬間に世界が変わる。自分に一番厳しくした時点で自分が一番成長できる。そこに気付いた人から人が変わる。』

『努力は必ず報われるとは限らない。もっと言えば、努力と感じている状態はまずい。その先に行けば、きっと人には努力に見える。でも本人にはそうじゃない。そんな状態が作れれば、勝手に報われることがある。』

1つ目は大学の部活の1個上の副将が卒業の際に話した後輩に向けたメッセージです。
この言葉が自分にはかなり刺さりました。
自分は大学の部活に対して、そこまで本気で取り組んでいませんでした。周りや環境に対して文句を言うだけでそこまで努力はしない、自分にベクトルを向けれない中途半端な人間でした。
自分の中ではこの言葉がずっと刺さり続けていて、ポケカでは自然と自分にベクトルを向けるようになりました。

2つ目は元プロ野球選手のイチローさんの言葉です。これは有名な言葉なので聞いたことがある人もいるかもしれません。
自分も大会で勝つために練習しているのに結果が出ない!あんなに頑張ったのになんでだ!!そう思っていた時期がありました。
しかし次第に継続的に練習することは当たり前のこととなり、自分は努力している!と思わなくなりました。
すると不思議なことに気づいたらそれなりに勝てるようになっていました。

皆さんは自分の周りや環境に文句を言い、言い訳をして他人にベクトルを向けていませんか?
努力している自分が報われないのはおかしいと思っていませんか?
これはポケカに限らず、部活、仕事など様々な状況でも当てはまると思います。
ここでお伝えしたかったのは“考え方1つで人は変われる“ということです。
少なくとも自分はポケカを通して変われました。

その上で自分がポケカをする際の考え方は大きく以下の5点です。
目的意識を持ち、主体的に行動することで人は成長できると思っています。

・好きなことはトコトン突き詰める。
・才能が無い分は練習量で補う。
・自ら行動して現状を変える。
・目標は口に出す。
・全力で楽しみ、喜び、悔しがる。


前置きが長くなりましたが、本題に入りたいと思います。

1.幼少期

先ほどポケカ歴4年と書きましたが、幼少期も少しだけかじっており、近所の友達、いとこと遊んでいました。
ただ、あまりカードを持っておらず、数少ないカードで頑張ってデッキをやりくりしていました。
公式大会は存在すら知りませんでした。
これはこれで楽しかったです。

流行の変化と共にポケカはあまり触らなくなり、当時自分の小学校で流行っていたイナズマイレブンのカードゲームを少しだけやってました。遊戯王、デュエマも周りでは流行っていましたが、原作が好きなカードゲーム以外はあまり魅力を感じず、次第にカードゲームからは離れていきました。
そして毎日公園でボールを蹴ってるそこら辺にいるサッカー少年になっていました。

中学の頃にも部活の友達と少しだけポケカを触りましたが、受験が近づいてきて2ヶ月ほどですぐに辞めました。
ジムチャレ(当時のジムバトル)に初めて参加しミュウツーEXにボコボコにされて、このカード強い!!って思ってショーケースを覗くと、中学生のお小遣いではとても買えず悲しい気持ちになったのを今でも覚えています…。

2.ポケカ再開

2018年7月頃、普段通りにYouTubeを見ていると普段見ていたYouTuberがこぞってポケモンカードの動画を出していました。昔やってたな〜、まだ存在していたんだ〜、懐かしいな〜といった程度で見ており、特に始めるつもりはありませんでした。
しかし高校の友達に誘われてゼルネアスGXの500円スタートデッキを買って対戦をすることになりました。
実際対戦してみると、あれ?今やっても全然楽しいぞ?もっとやりたい!という感情になりました。
その友達とデッキを改良しながら対戦をして楽しんでいました。
当時は自分が体育会サッカー部に所属しており、友達と休みが重ならないとポケカができなかったためポケカをする機会を増やしたいと思いTwitterアカウントを作ってみました。

色々Twitterを見ていると毎週のように初心者のポケカ交流会なるものを開いている人がいました。
めちゃくちゃ緊張しながら、その人にメッセージを送りました。

これが現在のチームリーダー歩兵さんとの出会いでした。

3.チームメンバー達との出会い

交流会の当日、持っていたカードで無理くり組んだオリジナルデッキを握りしめ竜のしっぽに向かいました。

当時はカプテテフGX5000円、グズマ3000円、シロナ2000円の時代で思うようなデッキが組めず、こんなデッキで良いのかなって思いながら参加しました。
ただ、条件はみんな同じであまりカードが揃っていない中で工夫してデッキを組んでいました。
思ってたよりも割と良い勝負になっていました笑
半日ほど遊んだ感想としては、みんな良い人やしポケカ楽しすぎる!!って感じでした。

交流会では何人かと対戦させていただきましたが、このメンバー達と数年後には本気で世界大会を目指してポケカをすることになるとはまだ思いもしませんでした…。

4.初めてのシティリーグ

その後も部活のオフが重なれば、歩兵さん主催の交流会に毎日のように参加するようになりました。
ポケカのモチベーションがとても上がり、まずはシティリーグに出てみることにしました。
この頃はジムバトルで全勝したことすらありませんでした。

当日はエグいほど緊張していました。
相手の1ターン目は何されたかも分からんぐらいに心臓バクバクでした…。
そして迎えた一番最初の番、カードを2枚引きました。いきなりジャッジ案件です…笑
完全に頭は真っ白です。
そして気がついたら負けていました。

その日は当時まだ世に出ていなかったギガスHANDに当たったりもして、こんなデッキもあるんや!と感動したのを覚えています。
結果は2-4の惨敗でした。
しかしながら、こんな自分でも2勝はできたんだ!とも感じました。

5.初めての大型大会

シティリーグにも参加したことだし、次は大型大会に出てみようと思いました。しかしCL千葉は申込方法がよく分からない間に受付が終わっていました。
次のCL京都は先着回線メガバトルに敗れたものの、追加募集で何とか参加できることになりました。

結果は8-2 20位でした。
自分でも何でこんなに勝てたのかよく分かりませんでした。相手の事故、プレミで拾う試合が多く、この日に関しては運が良かった部分が大きいと思っています。
いわゆるビギナーズラックってやつですね。

この時にデッキパワーの高いデッキは強いという一見当たり前なことに気付きました。
そして自分は環境トップと言われるデッキパワーの高いデッキを使う方が性に合っていることにも気付きました。

6.世界大会への憧れ

2019年7月に世界大会レギュの桃屋杯が開催されるという事を知りました。
猛者が集まる大会に自分が参加して良いものなのか不安でしたが、かんむりさん、らいかるさんが一緒に出ようと言ってくれたので参加してみることにしました。
普段と異なるカードプール、BO3という対戦形式で戸惑いましたが、3人で色々なデッキを試しました。合宿なんかもしてチームでやってる人ってこんな感じなのかな?この感じめっちゃ楽しいなと思いました。

結果は2勝2敗3分でした。
この日は世界大会に参加する人と4.5回対戦できました。強い人とたくさん対戦できた喜びと共に、いつか絶対に世界大会に参加するんだ!!そう強く思いました。

世界大会当日はずっと配信に張り付いていました。実際に自分が対戦した方が配信に映っていたりして、ずっと食い入るように見ていました。

そして改めて自分も必ずこの舞台に立ちたい!
そう強く想ったのを今でも忘れません。

7.2020シーズン

世界大会が終わり個人的にはモチベーションがかなり上がりました。とりあえず次のCL東京2020で勝つべく練習を続けました。
この時期は部活を引退し、就活も終え、大学の授業もゼミだけだったためほとんどの時間をポケカに割いていました。
毎週のように週末には自主大会に参加しました。
そして自主大会では決勝トーナメントに割と頻繁に残れるようになってきていました。

しかしCL東京は3-3ドロップという結果でした。

自分の中では過去一番練習し、本気で勝つことに焦点を当てて取り組みました。
しかし結果はこの有様でした。

何故勝てなかったのか?自分に足りていないものは何なのか?色々考えました。
自分は勝つために最大限の努力をした!と思っていました。
先ほどのイチロー選手の言葉を借りるのであれば、
『努力していると感じている状態はまずい』
まさにこの状態でした。

そこから先は少しでも時間があれば1人回しをし、ジムバトルに参加するなど更に多くの時間をポケカに割きました。

そしてその結果シティリーグでベスト4になりました。CL京都入賞時は運の要素が多かったですが、今回に関しては努力が報われた感が強くてかなり嬉しかったです。
嬉しくなって初めてnoteなんかも書いちゃいました。
https://note.com/kinson_poke_18/n/n0377f35d1224

その後のCL愛知は1-3ドロップと過去最悪の惨敗でした。
さすがにヘコみ、1人で泣きそうになりました。

冷静に振り返るとシティのベスト4でどこか気持ちが緩んでいたところがあったと反省しました。その後も練習を続け、次のシティリーグではベスト8となりました。

8.勝てる集団になるために

2020年2月、残り2ヶ月で社会人になると決まっていたこの頃に、自分の中でものすごい葛藤がありました。

この頃には歩兵さん主催の交流会に参加するメンバーが固定化されており、TwitterのDMグループができていました。
その日ポケカをやりたい人が募集を募って行ける人が行く。そんな感じでした。

このグループは公式大会で勝つための調整グループというよりは、遊びでポケカをしていて、その延長線上に公式大会があるから何となく参加してみよう。そんな感じの集団でした。
この時点では公式大会へ申込をしていないメンバーも多くいました。

またアチチ杯という参加メンバー総当たりで最強を決めようぜ!って感じの身内大会を2.3ヶ月に1度ぐらいの頻度でしていました。
この大会が自分達にとってはお互いを高め合う良いイベントになっていました。
一方でこの大会があるからお互いの手の内は明かさず、デッキ相談などもあまり行わない雰囲気になっていました。

この時、自分は本気で大会で世界大会を目指してポケカに取り組みたいという思いが強くなっていました。
しかし、ここのメンバーはそうでは無い人も多そうだと感じていました。

実力が不足している自分が世界大会に出るためには、自分の力だけでは到底不可能だと自覚していました。そこで自分以外から何か吸収する場が必要で、ポケカをする環境に変化を加えないといけないと考えていました。
その上で交流会参加メンバーに問いかけました。


様々な意見がありましたが、共通していたのは『このメンバーのことが好きでこれからも一緒にポケカをしたい』『ポケカを楽しんでいる』ということでした。
そして世界大会を目指して頑張りたいと心の内に秘めている人が思ってた以上に多くいました。
その後すぐに何か変わった訳ではありませんでしたが、ここ数年のスパンで少しずつ“ポケカを楽しむ仲間“から“ポケカで勝つために一緒に練習するチームメンバー“へと変化していったように感じています。

直近の目標として3月に開催予定のCL京都でみんなの力を合わせて上位入賞を目指そう!となりました。
自分にとっても学生として参加できる最後の大型大会でもあったため、いっぱい練習しよう!そう思っていました。
そんな矢先、コロナウイルスが大流行しました。
大型大会どころかジムバトルすら中止、ポケカができない状況になりました。

この状況下でもモチベーションは変わらなかったので、1人回し、リモートポケカ、PTCGOに勤しみました。
4月からは社会人になったものの、大阪配属だったので環境も変わらずポケカを続けられました。

9.2021-2022シーズン

コロナ禍のシーズンが始まりました。
今シーズンは今までと異なり大型大会でCSPが付与されないことが発表されました。
世界大会に参加するためには、『コンスタントにシティリーグで勝つ』『大型大会で1発当てる“このどちらかが求められることになりました。
元々は2021シーズンで完結する予定でしたが、世界大会の中止により2022シーズンもCSPランキングは持ち越しになりました。
2021-2022シーズンの結果は以下の通りです。

2021シーズン
CL横浜 1-3 無人ダイナ
JCS 3-3 三神ファイヤー

シティS1 2-1オポ落ち タチフサジュナ
シティS2 優勝 三神ザシアン
シティS3 優勝 三神ザシアン

2022シーズン
JCS6-3 パルキア

シティS4 ベスト8 ミュウ
シティS5 準優勝 ミュウ
シティS6 準優勝 パルキア

この結果累計CSP465で7位となり日本代表になりました。
大型大会で勝てない時期が続いて相変わらず悔しい思いもしました。一方でシティリーグではS1こそコケたものの、コンスタントに勝てました。予選8位通過を2回したこともあったので、運が良かった部分もあったとは思いますが、CSPランキング1桁でWCSの権利を得たことは素直に嬉しかったです。

この結果は自分1人では到底成し得なかったことだと思っています。
チームメンバーを始めとし、普段から練習してくれたり、相談に乗ってくれる方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
この場をお借りしてお礼させてください。
本当にありがとうございます。

10.最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました。
途中からは完全に自分の話になっていましたが、最後にお伝えしたいことが3つあります。

1つ目は『凡人でも勝てるようになる』ということです。
才能が無い人間でも考え方、取り組み方、向き合い方を変えると人が変わります。
必ず努力が報われるとは限りません。しかし、報われた人は世間から見たら必ず努力をしているように見えます。すぐに結果が出ず苦しい思いをするかもしれません。それでも継続した人が将来的に報われます。

2つ目は『勇気を持って一歩踏み出そう』ということです。
周りが現状を変えてくれる事は稀です。
自分から主体的に行動することで自分の状況を変えることができます。
自分の場合は、『ポケカをする相手がいなかったから歩兵さんの交流会に参加してみた』、『本気のポケカをしてみたいから公式大会に参加してみた』、『猛者揃いの桃屋杯に参加してみた』、『世界大会出場の目標を立てて周りを巻き込んでビジョンを変えた』ことなどがここに当てはまるかなと思います。

人によって状況は異なると思うので、自分自身のことで当てはめてみてください。
ポケカを始めたての人であれば『ジムバトルに参加してみる』、『リモートポケカを募集してポケカ仲間を増やしてみる』などです。
ある程度ポケカ経験がある人であれば『普段は使わないアーキタイプを使ってみる』『強いプレイヤーと対戦するために自主大会に参加してみる』なども良いかもしれません。
失敗を恐れず主体的に一歩踏み出すことで自分が成長できます。

最後は『全力でポケカを楽しみましょう』ということです。これが個人的には一番大事なことだと思ってます。
楽しければ、どんなに悔しい思いをしても立ち直れます。
勝つことに執着し過ぎると楽しくなくなってしまうことがあります。勝たなければいけないという恐怖感でイカサマに手を出してしまう人もいるかもしれません。
これは本当に本末転倒なので、自分が好きなポケモンカードをしている一分一秒の時間を大切に全力で楽しみましょう!!

明日からの世界大会は全力で楽しみます!!
そして必ずこの舞台に帰ってこれるように来シーズンも頑張ります!!!

もし良ければ投げ銭もよろしくお願いします!!

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