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総合内科流 一歩上を行くための内科病棟診療の極意(完結)

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▼森川暢 市立奈良病院▼ 内科病棟を見回すと、高齢者ばかりというのが今の日本の現状だと思います。高齢者診療では、内科医として、ただガイドライン通りに治療するというだけでは、立ちい…
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2020年1月の記事一覧

第5回 高齢者の入院後のマネジメントを意識したルーチン採血検査

総合内科流 一歩上を行くための内科病棟診療の極意(5) 森川暢 市立奈良病院 第5回 高齢者の入院後のマネジメントを意識したルーチン採血検査 --------- ルーチン採血検査は非常に重要です。検査を出しっぱなしにせず、入院後のマネジメントに繋げる方法を考えていきます。 --------- ■症例(病棟の極意・実践前)86歳の女性が食欲不振で入院した。採血では脱水が示唆されたため、維持液を開始した。入院4日目に意識レベルが低下し、同日の採血では腎機能の悪化と低ナトリ

第4回 高齢者の入院後のマネジメントを意識した身体診察

総合内科流 一歩上を行くための内科病棟診療の極意(4) 森川暢 市立奈良病院 第4回 高齢者の入院後のマネジメントを意識した身体診察 ---------- 身体診察は、忙しい急性期病院ではどうしてもおざなりになりがちですが、もちろん、診断において極めて重要です。今回は、内科医として意識したい、病棟診療のマネジメントに直結する身体診察のありかたを考えていきます。 ---------- ■ 症例(病棟の極意・実践前) 89歳男性が、誤嚥性肺炎で入院した。ひとまず、いつも通