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落語ベストナイン⑤

古典落語の演目で野球チームのベストオーダーを組む「落語ベストナイン」。7番バッターは、"持っている"選手「富久」としましょう。

【  7番  センター  富久  】

    野球では、甲子園大会や日本シリーズで、"ラッキーボーイ"といわれる選手がでてきます。何の巡り合わせか、チャンスが回ってきては実力以上に打ちまくり、打ち損じても相手がエラーしてくれたりと、いわゆるツイている選手、"持っている"選手です。我がチームにもそんなツキを持った選手を、ラッキー7の7番におきたいところです。

    古典落語のなかで、ラッキーな噺はなんでしょうか。ということで、火事に乗じて旦那から出禁を解かれ、富くじで一番くじ千両を当てた、たいこもちの久蔵の噺「富久」を、チャンスが巡ってくることが案外多い打順7番に据えましょう。

    「富久」は、一晩のうちに、住んでいる浅草と旦那のいる日本橋との間を往復する健脚ですから、守備範囲は広いはず。守備位置はセンターを守ってもらいましょう。レフトのが「らくだ」、ライトが「大工調べ」で、あまり守備が良いとは言えない外野二人ですが、その間でセンター「富久」ならよく守ってくれるでしょう。

   「大神宮様のお陰、お祓い(お払い)をしてまわります。」と言った「富久」のこと、バッティングの構えは、三冠王3度の強打者  落合選手の「神主打法」です。

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