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陰陽道閑話~【番外編】 安倍晴明 (4)

 予定より長引いております「安倍晴明」シリーズ。一つの事を掘ってみると意外と色々なものが見つかってしまい、さらに色々なところへつながっている(可能性がある)ようなものもあって時間軸が進まずスイマセン・・・。ですが、40代で歴史の表舞台に登場した安倍晴明は60代以降から本格的な活動を始めるので、年表的には短いのですが、一つ一つの事が深く、いわゆる概要的にザーっと見る訳にもいかないので(番外編で特集しているのですから)、もうしばしお付き合いください。

【賀茂·安倍氏による陰陽師の地位向上】
 今回も最初は晴明個人の事ではなく「陰陽師」全体に関わる事から・・・。

 陰陽師達にとって平安時代は、その身分(待遇というべきか)に大きな変化が訪れる時期として重要です。陰陽寮官人の位階が高くなり始めるのです。

 元来、朝廷には法律で定められた地位の基準があります。特に「位階」というものは、それぞれの役職がどのくらいの地位であるかを示すものとして存在していました。古典の授業などで「官位相当表」というものを見たことがありませんか。アレです。

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