クソの役にも立たない話

私の今の勤務地は
大阪ミナミエリアは宗右衛門町近く
大層柄のよろしい大阪の繁華街の中でも
一二を争う治安の良さ()である。

そんな街を夜遅くに彷徨っていると
こんなやり取りが聞こえてきた。

「お前ほんまクソの役にも立たへんやんけ！！！」

「すんません！！」

直訳するとこんな感じだろう。

「あなたは本当に何の役にも立たないではないですか」

「申し訳ございません」

そう、「クソの役にも立たない」とは
要するに役立たずの中の役立たず、KING of 役立たずみたいな意味なのである。
多分。

今時Vシネや新喜劇でもこんなベタな事言う奴出てこねぇよなどと思われそうだが、ところがどっこいこれがthe Real OSAKAなのだ。

以前はこんなやり取りを見聞きしても何とも思わなかったが、現職の影響で「クソ」や「うんこ」の話題に敏感になってしまっているのである。

だもんでこの「クソの役にも立たない」という言葉に疑問を持ったのだ。

その真の意味とは？
そして逆に「クソの役に立つ」ものがあるのか？
などと。

きっとその意味を深堀りするより先にクソの役に立つ物を考えた方が話は早い。
そんな気がする。

クソの役に立つ物とは？

トイレットペーパーか？
これはどちらかと言うとクソより尻の役に立つ物だろう。
クソの役に立つ = 胃腸(クソの生成)の役に立つ
ではないだろうか。
要するに胃腸の働きを促進する、つまり乳酸菌や食物繊維か！

これらは大分とクソの役に立っている気がする。
何せクソの生みの親に近い存在なのだから。

そういった意味では食べ物全般がクソの役に立っているとも言えるが食べ物単体ではクソになり得ないわけで、やはり菌類がクソの役に立つランキング1位になるのではないだろうか。

という訳で私はこう結論づけた。

【クソの役にも立たない】というのはつまり
「お前はクソも何も生み出さなければ存在するに値しない菌類以下のゴミ野郎である」といった意味合いの侮辱の言葉であると。

こう書くとなかなかに酷い破壊力である。
あまり頻繁に他者に対して言うものではない。
みんな、自粛しよう。

あ、あとこれだけは伝えておきたい。
他府県からこの街に来られた貴方が「クソの〜…」みたいなセリフを初めて聞いてリアルVシネ！？リアル新喜劇じゃん！！とテンションが上がったとしてもそのセリフを発したご本人に
「それって実際の所どういう意味なんですか！？逆にクソの役に立つものって何ですか！？！？」などと言って絡みに行くのはおすすめしない。
なぜならきっと面倒な事になるから。

それだけ覚えていてくれれば充分である。

ではまたの機会にお目にかかりましょう。

💋