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20240303九十九想太の生活のきおく

浦尾さんのご出演作ということもあって、久しぶりのストリートプレイ作品を鑑賞。みてよかった!

演劇と表されたくないだろうな…ってくらい日常を描いていて、上演前の暗転がなかったことも印象的。あれは幕があがることの省略だった気がするから…つまり、ここに幕はない。お芝居じゃない。あまりにも地続きで、日常に一喜一憂するわたしたちの物語。
おそらくはお馴染みさんの使っていらっしゃったハッシュタグが「#九十九想太」なのも、そういう意味があるのかなと勝手に解釈したり。

振り返ると明確な答えになりうるキーワードはきちんと置いてあって、そこは作品として描き切ること、つたえようとする丁寧さも感じました。すき。
あれをどう際立たせないように描けるかって、他愛のなさを積み重ねるしかなくて、過敏すぎない温度で言わせたいし、そのときは気づいて欲しくないし、けど後でちゃんと気づいてほしい。最後のこたえにそのピースをみつけてほしい。
それって劇的なことを言わせるよりもっとずっとたいへんなことだよね、って思う。

ラストシーンでとにかく台詞を言って欲しくなくて、そんな舞台みたいなことして欲しくなくて、
(台詞ないでしょ?ないよね?おねがい何も言わないで~~~!)
って念じたのはじめて。
ちゃんと台詞なかった。ですよね!圧倒的信頼。

つかさんとはまた違うベクトルの「演技しないでください」って演出さんだなーと思ったら、ちゃけっとで浦尾さんもお話しててわははってなった。ふむ、浦尾さんがそのうえでああいう感じだったっていうことは…素の(演技しないでいる)浦尾さんの魂ってかわいいんだな。

描かれていないんだけど、テレビを捨てた九十九想太の心境がめちゃめちゃしんどかったし、わかった。
でも言葉にしたら陳腐になっちゃいそう。そんなんじゃない。形にしなくていい、なんていうか飲み込んだり吐き出したり消化したりして。
そうやってわたしたち生きていくんだよねー
あのときああ言えばよかったとか、時折ふっと思いかえしながら。


渋谷駅からシアター・アルファまでを歩いたら、めちゃめちゃAMGの看板があるんですよ。行く先々に〇〇棟みたいのがあって。これ都会にありがちだんだん成長していった専門学校のかたちあるある。
AMG、菊池さんの出身校なんだよね。声優課もこのへん?菊池さん、九十九想太の生活観劇したってポストしてたから、この街並みを懐かしく思ったりしたかな?って想像した。
ので、ぬいと写真撮った。すごくいい天気だった。


後日きくダムの深夜タイムにお話聞いたら、あのへん、そうだよってお話してくれた。周辺にスタジオもあるとかで、今も行く機会がないわけじゃないご様子。
そっか、菊池さんにとってあの風景はノスタルジーじゃなくて日常なんだ。あの風景のなかにいるのはいまの菊池さんなんだな…。
あんなにお天気の日に、あそこを歩けて楽しかったな。断じてストーカーではないです。聖地巡礼おたくです。

卒業してぬいぐるみになりました
ひねもすのたりのたり

聞きたいことだったから、聞けて良かったな。
あのときああ聞けばよかったって後悔、ひとつ回避。ありがとうございました!

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