記者の中2病「警察用語」

記者が使う隠語・符丁の類は、警察のそれに準じている。だいたい入社2年目5年目あたりでハシカのように乱用する。

仕事に慣れはじめた頃と、地方勤務を終えて本社社会部に「上がる」ころ、のべつ警察用語で喋りたがる時期が訪れる。

新人記者を育てていると、育児のイヤイヤ期とか反抗期みたいな、発達段階を感じるんやな。

肩で風切って歩き、警察の符丁を乱用し、大読など昔の記者本を語り………もしSNSで「ブン屋」とか名乗りだしたら、ちょっと教育的指導が要るな。

世間の人が入れないエリアまで入り、情報にアクセスする。その高揚感は、上がらない給料を補うものではある。
だが「情報をもらう」と「書かされる」の兼ね合いを制御して、少しでも優位に立つのが業務であり、読者に対する責任だ。
「いかに近しいか」「いかに同化するか」を誇り始めると、ちょっと水をぶっかける必要が生じてくる。

「タタキがあったもんで、あ、タタキと言っても整理さんには分からないでしょうけどね。いろいろサツカンとの関係もありましてね」
「タタキって何だ? 言ってみ」
「いや、整理さんには………」
「タタキもコロシもノビもマメドロボウも、マグロもヤキトリも分かるよ………ちょっと支局長に代われ!」

記者の中2病。
適切に指導して、後年「うわわぁ」と声を出して羞恥する黒歴史になれば、良い記者に育つのだが。
昨今は、パワハラ・セクハラ呼ばわりされることを恐れて指導しない先輩も多い。
記者中2病をコジらせると、自分の事実関係の確認が甘くて指導された件でさえ「報道の忖度」だと称してジャーナリストデビューし、右左翼の喝采を浴びるからなぁw

また、昔は、怖い整理さんが敵役として検証していたが、今では記者復帰前提の記者やバイトが整理しているらしい。これでは厳しい教育的指導は望めない。

だから、記者中2病をネットで見かけたら、退職者の手で袋叩きに矯正指導しておく必要がある。俺は優しいからあんまり向いてないけどねw

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