社外品スーパーカブの速度計

最近は、他機種の廃版もあって、新しい丸目に人気が集約されてきた。
その前、1980-2010年代に製造されていた旧丸目や角目カブ、膨大な台数とパーツがあったが、さすがに、ちょっと部品が減ってきた。

まず純正部品。
県ごとのウイング店では、旧カブの部品の取り寄せを依頼しても「すべて廃版です」と相手にしない。
ホンダ客相に照会して部品番号を出してもらい、その番号を伝える形になる。

キタコ・武川などチューン部品。
モンキーでのレースが華やかなりし頃に開発された商品が多い。今後は110系に移るのではないか? 現状では旧カブの機械部品調達の本流か。

カブ専門店や通販で売られる輸入部品。
膝元の荷台(ベトキャリ)や、ロングシート、マフラーなどはベトナム製の社外品が多い。現在は買い得感がある。ただ、ロングシートは多種類の入荷が減っている。
特に角目(カスタム)では、外装部品の調達元として重宝してきたが減少も急だ。ベトナム本国では角目が早くにドリーム系に転換したのに加え、中高年にノスタルジーとして韓国製角目コピーが輸入されている。角目の外装部品は今のうちに買っておくのが良いだろう。

で、角目用の速度計。
80年代の樹脂多用デザインなので劣化もしやすい。
当時の台形目盛の物は非常にレア。
中身のみ差し替えた扇形目盛の物は長らく製造されてきたが、これも最近、部品供給が終わったようで、急に値を上げた。1万近くまで上がって、今は少し下がったようだ。
そこで海外部品が入ってきた。
当時の欧州仕様の英語・台形目盛の物はレア。
東南アと思われる、台形目盛で数字が大きい物は、数千円で購入できる。
これを購入してみた。

樹脂の質、ネジ類のメッキは、やや安っぽい。
配線は色が違うが、ソケットそのまま差し替えるだけで動作する。
82年式C70SDXにはないハイビーム灯が追加されている。
1本、青のハイビーム灯配線が余るが、前照灯のハイビーム(青線)のコネクタのビニールチューブの中に一緒に抱き込んでおけば点灯する。

メーター内のインジケーターや照明。6Vと12Vで本来は電球交換も必要かもしれないが、そのままでも十分点灯する。
ニュートラル灯は漏光して文字盤照明に混じる。背面の構造が甘いかも。

速度計は非常に渋く、3/4ぐらいの速度が表示されている。
また燃料計の針が踊る。ウインカーの点滅に合わせて燃料計が上下する。
速度計・燃料計の不調を見るに、グリスの劣化ではないかと考える。
コーナンに、樹脂使用可能なシリコングリスの小瓶があったので、これに塗り替えてみようと考えている。
そうすると、この角目用速度計も、かなりの長期在庫が、廃版処分として流れてきたのではないか?海外でも角目カブの終焉は近いのだろう。

なお、角目カブの速度計の外し方は下記の通り。
前照灯左右のビスを外す(汎用ではなく段付きの専用品なので紛失注意)。
下から上に前照灯を外す。ソケットを抜く。
ハウジング内の臓物、絡まった線をかき出す。速度計の配線も抜く。
中央に速度ケーブルが来てるので、ネジ蓋を指で回して外す。
ネジ蓋がハンドル軸の中に落ちないよう、ガムテで留めておく。
速度計ユニット左右にバネ鉄板があり、これを中央向きに押すと、速度計を上へ引っこ抜くことが出来る。
速度計とメインキーのユニットを分離するには。
速度計ユニット裏側のネジクギ3本外すと、表面パネルを外せる。
表面パネルに刺さっているメインキーのユニットの外し方は、速度計の時と同じようにエラが張っているだけなので、マイナスドライバでエラを押すと表面側へ抜ける。回り止めの爪は1カ所のみ。新しいメーターもパネルを外してメインキーユニットを押し込むだけ。これで新メーターに鍵穴を移植できる。

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