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無意識の偏見を自覚できない人達と世界の流れ

アンコンシャス・バイアス、LGBTQ、ハラスメントという人権を意識した言葉が大企業間で広まっており、研修などが開かれる昨今。

正直日本全体が人権意識において後進国で、かつ理解の進捗も悪いと私は実感しています。

ただ人権意識は調査しようにもアンケートを取ると上辺だけは綺麗な回答が出てくるタイプの内容なので、実態はだれにもわかりません。

ただ私の人生を振り替えると、そもそもに理解しようとする人が少ないように思えて今回筆を取りました。


問題の根っこはアンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)です。バイアスの研修をやっている時が一番顕著に本人が偏見持ちかどうか見えてきますね。

なぜならバイアスが無意識な人ほど「自分にバイアスは無い」と言い切ってしまうからです。

「バイアスを持つのは悪いことで、バイアスを無くすことはできる(と思い込みたいだけ)」というアンコンシャス・バイアスにバリバリ囚われている方のケースですね。

私個人の認識は「バイアスは無意識であるほど危険なものであるが、無くすことは出来ないので常に意識していくしかない」です。いわばソクラテスの「無知の知」ですね。

自信がない、自尊心の低い人ほどこの「無知の知」に至れないんですが、それを語ると文字数がやばいのでまた別の機会に。


皆さんご存知の通り日本人は独特の我慢強さと同調圧の強さから、「カミングアウト」が行われにくい国です。

己のセクシャルマイノリティ等のステータスを信頼できる人に明かすことをカミングアウトと言いますが、する側のリスクが非常に高いわりにリターンはほぼありません。

これも別記事にしないといけないレベルですが日本はレイシズムの国です(NIKEのCM炎上で「日本にレイシズムはない」と言い張るレイシズム思想が出てきたのがモデルケースです)。

もう少し平易な言葉に置き換えると"差別大国"と言っても差し支えは無いレベルの国だったりします。

なのでカミングアウトはとにかくリスクとリターンが全然噛み合いません。

その結果何が起きるかというと、「カミングアウトされて視野が広がる」という経験をする人が少ないという結果を生みます。

いまだに「ホモ」「ハゲ」といった単語が笑いのキーワードとして使われているので、「自分と話している相手がセクシャルマイノリティかも」なんていう認識は端から無い人が大多数なんですね。

もちろんセクシャルマイノリティ側の方々だってカミングアウトする相手を選ぶわけですから、普段から視野が狭く否定的な言葉を発する人にカミングアウトなんてしません。

その結果、「視野が狭い人は日頃の自身の言動から自分の視野を広げるチャンスを失っていく」という流れになりますね。


以上の流れから無意識の偏見、アンコンシャス・バイアスに自覚が無いまま強い否定の言葉を使う人は視野狭窄したまま人生を終えていきます。

日本というほぼ単一民族の島国では、小さい頃から同じ価値観にばかり触れて育つ人がほとんどになりますので、どうしても価値観の幅は広がりづらいです。ただ世界に目を向けるとそうした狭い価値観がいよいよ認められない雰囲気になってきたことは皆さん薄々感づいているかと思います。

オリンピック開会式で担当者が辞任するゴタゴタがあったように、皆「そろそろ人権に意識向けないと世界の笑い者になるぞ」という危機感だけはあるみたいですね。


あなたの視野の狭さが視野を広げるチャンスを失わせてるんですよ。


今回は読んだ方の"気づき"になれば幸い程度に書いたのでこれまで(まぁバイアスに囚われてる人はこの記事読んでも抜け出せないと思いますし)

正直日本人全体がレベルアップするのは世代交代後(あと50年はかかる)と予測してるので、あんまり言及してもしょうがないかな…と思ってたりします。


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