統合失調症と心について

統合失調症を患うと、今までできていたことができなくなる状態の時期があります。ただでさえ統合失調症を発症すると刺激に敏感なのに、何もできない状態だと自己肯定感が下がり、普段の何気ない刺激に対してもさらに過敏に心が反応してしまいがちです。ここでは、統合失調症と心の持ちようについてお話しようと思います。

心(脳)はインプット・処理・アウトプットするもの

心は脳なのですが、脳は情報をインプットして、処理をして、アウトプットするものです。それ以上のことはしません。アウトプットが喜怒哀楽などの感情である場合に脳と言わずに心という気がします。
統合失調症になると、自分の心が揺さぶられるネガティブな感情がアウトプットとして出てくることが多くなってしまうように感じます。ネガティブな感情になって苦しまないようにするには、インプットを変えるか、処理を変えるかが主な対策になると思います。また、アウトプットを変えるという方法も少し変則的ですがあります。

入ってくる情報を変える

まず、インプット、つまり、入ってくる情報を変えるのは誰にでもできて有効だと思います。例えば、統合失調症になると、SNSで健常者が仕事をしたり遊んだりしているのを見て羨ましいと感じたり、自分にはそのようにできないと感じて卑屈になったりすることがあります。この場合は、SNSを見なければ良いということになります。自分にとって有害なものを見る必要はありません。つい癖で見てしまって嫌な気持ちになるのはバカバカしいように感じます。簡単に色々な情報が入ってくるような時代になっているので、自分の中に入れる情報を取捨選択するのは、統合失調症にかかっていなくても同様に重要だと思います。

思い込みを払拭する

脳が情報を処理するということは、インプットに対してこれまでの記憶を使ってどういうアウトプットを出すかを判断していると言えると思います。記憶の中でも、思い込みというものはやっかいです。自分の中の大前提が思い込みです。特に統合失調症になると、色々なことができなくなるので、自己肯定感がどうしても下がります。自己肯定感が低いというのは、自分はできないという思い込みを持っている状態です。私の場合は、数年かかりましたが、できることが増え、自己肯定感ももとに戻ってきていると思います。自己肯定感に関しては、自分のできないところに目を向けるのではなく、できるところに目を向けることが大切だと思います。
いずれにせよ、思い込みを払拭するには、まず、自分に本当にそうだろうか?と質問してみることが良いと思います。自分に質問して、わからなかったら、行動して試してみると良いと思います。例えば、旅行に行きたいけど、病気があるから行けないと思っているとして、本当にそうだろうかと質問して考えていてもわかりません。そういうときは、実際、旅行に行ってみることです。失敗して、帰ってきてもお金が少しもったいないくらいで大した問題はありません。まず、疑問に思うこと。そして、それをきっかけに試しに行動してみることです。リスクやコストが低ければ、何をやっても良いのです。

アウトプットも変えられるかもしれない

いつも笑顔の人は、人生が楽しいかもしれません。ただ、楽しいから笑顔になるだけでなく、笑顔になるから楽しいもあると思います。つまり、笑顔で楽しいというアウトプットを先に考えて作り出して、アウトプットするということです。
脳は寝る直前の記憶を強く持つそうです。なので、寝る直前に今日も一日いい日だったと思うと、本当にその一日がよかったと感じるそうです。つまり、アウトプットを意識的に作り出すと、本当にそう感じるようになるということです。一日の最初と最後に今日はいい日だった(いい日になる)と思う習慣は良いと思います。
いずれにせよ、ネガティブな感情になりそうになったら、違う感情を意識して思うようにするのは効果的かもしれません。あまりに不自然でなければ、ですが。


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