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Mリーグで南家スタートが負ける理由

【東家と南家で290万点差】

 以下はMリーグにおける席ごとの成績である(2022年1月15日現在)。
 Twitterで辺六筒さんが公開されているデータを拝借した。もちろん、引用することはご本人に許可を得ている。

東家スタート +1273.1
南家スタート ▲1634.5
西家スタート + 952.4
北家スタート ▲ 631.0

 何と、起家の席が127万点勝っていて、南家スタートの席は163万点負けている。
 通算ランキングで一番勝っている人も負けている人も100万点は超えないので、これは結構な偏り方だ。

 2年目のシーズンが終わったところで私にこの偏りを教えてくれた関係者がいた。その人が提案し、場所決めをやらなくなったとも聞いた。

 初年度と2年目は、麻雀最強戦同様、つかみ取りで場所決めをしていたのだが、3年目からは組み合わせと同時に席も決まるシステムが導入されている。
 つまり、全チームが均等に各席に座るようにされている。少なくとも3年目と4年目(今シーズン)については、弱いチームがたまたま南家スタートと北家スタートの席に多く座った、ということが理由ではない。
 
 ちなみに、Mリーグでは起家が固定されているので、昔の人がよく言った「良い席、悪い席」という捉え方もできる。もしかしたら、起家だから勝っているのではなく、席が良いから勝っているかもしれないのだ。
 だが、それを証明するには、シーズンごとに起家の席を動かしてもらわなければならない。そんなことをMリーグ機構にお願いしてもやってもらえるわけがないので、このオカルトな議論をこれ以上やっても意味がない。
 もしかしたら、運気や風水的な意味で「良い席、悪い席」があるかもしれない。でも、誰にも、あることもないことも証明できない、というだけである。
 
 「麻雀卓の特性で、ある場所にだけ良い牌が行く」という仮説もほとんど意味がない。
 良い配牌が入る席、悪い配牌が入る席、という、かなりハイレベルな技術が必要なインチキ機能が搭載されているわけがないからである。そんなものを作っても誰も得をしない。
 また、ツモ山の上下で良い悪いがあったとしても、その機会は均等なのでこれが理由ではなさそうだ。全員、必ず2回ずつ各家(東南西北)をやるからである。
 
 ただし、もし「東1局でアガった者が勝ちやすい」という事実があり、さらに「上ツモを取る人がアガりやすい」のであれば、起家と西家スタートの人が有利になる。
 あるいは「南4局でアガった者が勝ちやすい」という事実があり、さらに「下ツモを取る人がアガりやすい」という場合でも同じだ。

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