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プロ麻雀界近代史 小林剛となんでやねんボタン

【竹書房との使いホーダイ契約】

 2000年になって麻雀企画集団バビロンは本格的に始動したと言える。
 1999年の設立当時はほとんど無収入だった。竹書房の野口恭一郎会長が「麻雀なんでも百科」というムックのお仕事をくださったが、それ以外は「モンド」の新番組「New Wave CUP」関連ばかりだった。「New Wave CUP」の観戦記などの原稿は方々で書いたが、すべてパブリシティ目的だったので原稿料はもらえなかった。
 「New Wave CUP」そのものの収入も全然なかった。ボランティアでやっていたわけではないのだが、お金があれば、番組のために使ったから全く残らなかったのだ。
 だから、バビロンの最初の1年は資本金を食いつぶして終わった。
 バビロンのルールとして、社長の馬場裕一さんを含めて全員給料が同じというのがあった。最初は全員10万円だった。
 私はバビロンに入る前から「ビクトリー麻雀」という雑誌に連載をいくつか持っており、その収入もあったので何とかやっていけた。それでも、毎日のようにサラ金のATMに行っていた。
 その状況から脱却できなくて、馬場さんが「近代麻雀」と交渉して原稿料の定額契約をまとめてきた。

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