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無関係な人に「べき」とか言うのはウザいだけ

【お前だれやねん】

 Twitterを見ていたら以下の書き込みが目に入った。

 この藤田さんという方のプロフィール欄を見ると「プロ雀士を目指す元アイドル」とある。その人が文字通りプロ入りを目指すため受験をすると発表したら「辞退すべき」と言われた。そしてその「辞退すべき」という発言に対して「正論だ」という意見が多数寄せられたと。
 なんじゃそりゃ?
 私は嫌悪感を抱いた。

 この人とは面識もないし、受験したのは日本プロ麻雀連盟ではなく他団体だ。だから私にはぜんぜん関係ないのだが、私も同じような経験をしてきたから嫌悪したのである。
 ほっといたりーな、と。
 ええがな別に、人が何しようが、と。
 藤田さんがあんたらに迷惑かけたんか? と。そう思ってイライラしてきたのである。
 ムチャクチャ当たり前の話だが、実害があるなら話は別である。
 自分が住んでいるマンションの敷地内で知らんオッサンが寝ていたら「あなたはここから立ち去るべきだ」と言ってもいいだろう。自分の権利を侵害しているからだ。
 だが、その人が自分とは関係ない、その人の会社のオフィスで寝ているのに対し「ちゃんと家に帰るべきだ」と言うのは「大きなお世話」である。
 私もこれまで「あなたは立場があるのだから言葉遣いに気をつけるべきだ」とか「この問題に対してはこうするべきだ」みたいなリプを多数いただいてきた。表面上は「ありがとうございます」ということもあったが、内心「うざっ」としか思っていなかった。
 もちろん、ごくまれに、ではあるが、自分の発想になかったような斬新なアドバイスもあって、それはそれで本当にありがたかったのだが、大半は「いや普通に脳みそついてたら分かるやろ」という助言ばかりだった。そうやって「私の知能がどんだけ低い前提でもの言ってきてるんだこの人」という「べき」を浴びせられ続けてきたので、藤田さんの被害を見て、我がことのようにイライラしてしまったのであった。
 ここまで読んでも「何が悪いんだ」と思ってしまう人は、自分に置き換えてみると良い。
 想像してもらいたい。
 あなたは家から最寄り駅まで歩いている。

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