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若手プロに知ってもらいたいこと① 新人王戦決勝メンバーに物申す(文・黒木真生)

【死神に共感】

 10月16日に日本プロ麻雀連盟の第34期新人王戦決勝が行われ、すずめクレイジーこと石川遼プロが優勝しました。
 なのですが、その決勝メンバー全員に言っておきたいことがあります。

 でも、ちょっと言う前に断りを入れます。

 私はこれから偉そうなことを言います。

 言いますけど、それは決勝メンバーの皆さんよりも私が早く生まれ、早く連盟に入り、裏方の仕事をずっとアホみたいにやってきたから、言いたくなっているだけです。ただの衝動です。

 なので、必死で地べたにはいつくばって「下から目線」で言います。決して「上から目線」ではありません。48歳のオッサンが「下から上を見上げて言っている絵」を想像しながら読んでください。

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 皆さん、素晴らしい対局を見せていただき、ありがとうございました。

 優勝したのは石川さんでしたが、荒井伶太さん、原田潤次さん、小高佑貴さんの4人で、ひとつの「素晴らしい作品」を作って、お客さんに見せてくれました。

 こういうことを書くと「さあ文句言うぞ、文句言うたるぞ、わしゃヒマやねん、文句言うぞ」という人が「いや、真剣勝負で戦ったのに作品とか言うなよ。ガチ感が薄れるだろ!」と食って掛かってくるのが目に見えているのですが、賢明な皆さんなら私の言いたいことが分かると思います。

 当然、4名の選手は必死に勝ちにいきました。ガチだったと思います。対局中にガチじゃない選手なんて、この世に1人もいません。
 途中「絶対に勝ちたい! 寿命が多少縮んでも良いから勝ちたい!」という気持ちになったと思います。その「必死さ」と、皆さんの「しっかり戦った麻雀」が見ている人の感動を呼びました。だから「作品」が仕上がったんです。

 今はたぶん「負けて悔しい」という感情に支配されていると思います。「あの時ああしていればよかった!」と思うのは当たり前だし、その気持ちは引退するまでずっと持っていてほしいです。
 
 でも「自分はお客さんの前で良い戦いを見せて、良い作品に参加した」という「誇り」を持ってほしいのです。そしてそういう自信を持って、今後のプロ人生に生かしてほしいと思います。

 表彰式で伊藤優孝さんが「今の若手プロの麻雀のレベルはとても上がっていて頼もしい」と言いました。
 私も同感です。

【インタビューへのダメ出し】

 試合後のインタビューについても物申します。
 これは、私はあえて「上から目線」で言いますよ。
 別に、自分がしゃべりが得意とか言うつもりはありません。でも、裏方を20年以上やってきて、連盟チャンネルのことを任せられている立場です。テレビの世界でいえば「総合演出」みたいなポジションです。言わばヘイポーさんみたいな人です。ヘイポーさんと比べたら失礼ですが、位置的にはそうなります。あくまでも連盟チャンネルの中だけですけど。
 だから、上から行きますよ。いいですか?

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