見出し画像

「誰が麻雀界をつぶすのか」刊行について

【タイトルありき】

 5月6日に「誰が麻雀界をつぶすのか」という私の著書が竹書房から発売される。

 めちゃくちゃ大袈裟なタイトルがついているが、最初はカネポンこと金本晃「近代麻雀」編集長から「黒木さんのnoteの原稿をまとめて書籍にしてもいいですか?」と言われただけであった。
 有料で購入していただいている文章をまとめて、またお金をもらおうという魂胆だったのである。
 当然、私にも印税が入るので「いいですよ」とは言った。言ったのだが、後日、書籍のタイトルが「誰が麻雀界をつぶすのか」に決まったとカネポンが言ってきた。
 いや、つぶれへんでしょう。さすがに。さすがにちょっと、それは。
 私は戸惑ったが、カネポンは「いいんですよ、つぶれなくても、つぶれそうなムードさえあれば」と無責任なことを言ってくる。
 いやでも。でも、ちょっと待てよ。
 こういう無茶苦茶な人は、メディアの世界では珍しくない。もちろん、もっとちゃんとした人が多いのだが、カネポンは私にある程度気を許しているのでホンネを言いやすくはなっている。だから目立っているだけで、確かにメディアを始めとする麻雀界の周辺にいる人たちは、いい意味でも悪い意味でもクセが強い。
 それに、プロ麻雀業界はプロ麻雀業界で、色々な種類の「弱さ」を持っている。ちゃんとしていない人が多く、そういう人たちを叱る人もほとんどいない。
 麻雀だけは強いかもしれないが「運」という大自然のパワーの前にはなすすべもない。不運に見舞われない人間などいないから「常勝のヒーロー」も生まれない。限りなく常勝に近い最強雀士が出現したとしても、一般ファンにコロっと負かされる可能性がある。
 そんな体たらくだからファンからはナメられて、SNSで上から目線でしょうもない野次を飛ばされる。

ここから先は

1,629字
この記事のみ ¥ 200

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?