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堀慎吾は協会の若手を推薦するべきだったか

【好きなようにやってくれ】

 6月2日に行われる「麻雀最強戦・最強の遺伝子」の出場メンバーが発表された。
 8名のMリーガーが若手の有望株を推薦して「最強戦」の舞台に送り出すという企画である。
 Mリーガーたちはそれぞれ、自団体の後輩を推薦したが、唯一、堀慎吾プロだけが他団体の選手である岡本壮平プロを指名した。

 これによって出場者の割合が、日本プロ麻雀連盟の選手5名、最高位戦日本プロ麻雀協会の選手3名となった。堀が協会の後輩を指名しなかったことで、協会員がゼロになったという考え方もある。

 やはり堀は、協会の若手を推薦するべきだったのだろうか?

 結論から言うと「最強戦」を作る側にいる人たちは、そんな「べき」論を必要としていない。
 主催者である竹書房「近代麻雀」も、その編集長で実行委員長の金本晃もそんなことは望んでいない。「推薦してください」と依頼した相手が好きなようにしてくれればいいと考えている。

 今回、推薦者となったのは、昨年のファイナリストでかつMリーガーである9名から、鈴木大介プロを除いた8名である。

 ここに鈴木を入れてしまうとプロ連盟の選手が多くなりすぎてしまうし、鈴木は麻雀界では新人なので、若手の有望株についてよく知らない可能性もある。という理由で外した。
 普段から「最強戦」実行委員会としては、各団体の人数バランスなどどうでもいいと考えている。大切なのは「最強戦」を多くの人に見て楽しんでもらうことであって、プロ団体におもねることではないのだ。
 だから、堀が他団体の選手を推薦したからといって嬉しいわけでもないし、協会の選手がゼロになって困るわけでもない。そういう「くくり」はどうでも良いのだが、ただ、ネットで話題になることはありがたい。
 「X」でファンの人たちが議論を始めることで、大会が話題になるのだから、それは嬉しいことである。
 とはいえ、若手中心の大会はいつも同じパターンなので不安はある。ネットではそこそこ話題になるのだが、実際の視聴者数は他の大会と比べて少なくなる。そうなると来年、同じ企画ができるかどうか分からなくなるからだ。

【表明の理由】

 ただ、気になったのは、堀がわざわざポストしたことだ。

 特に「僕は自団体から選ばなければいけないみたいな風潮も好きじゃないですし、同じ麻雀好き同士他団体の選手ともどんどん交流して、誰が誰を指名しても不思議じゃない時代になってほしいですね」の部分である。

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