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なぜ麻雀プロに戻ってきたか【文・長村大】

 もうすぐ二度目のプロ生活2年目も終わる。加速し続ける月日の速度、減り続けるおれの人生。もちろんおれだけじゃないけれど。
 2年間で、なにか形に残る結果は残せただろうか。特にない。
 何度かはそこそこいいところまで勝ち上がれたが──それだって幸運なのだ──最後はすべて負けて終わった。
 この原稿を書いている今から、雑誌が出るまでの間に結果が出る試合が、いくつかある。そこでなにかが──起こるだろうか。おれ自身も楽しみにしている。いくらすり減っていっても、生きている限り、未来はある。

 とあるタイトル戦でのできごとである。
 親リーチにおれも含めた全員がオリて流局、なんということのない場面だったが、西家の選手がいちばん最初に手牌を伏せた。自団体の若手選手であった。

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