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桜井章一・小林剛 特別対談

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オファーは出してみたものの、まさか成立するとは思わなかった。雀鬼・桜井章一とスーパーデジタル・小林剛--麻雀に対する考えはおそらくまったく違うであろう二人が奇跡の対面を果たす。もちろん話がかみ合う保証はゼロ。

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近代麻雀2015年9月15日号より特別掲載!

桜井「高い手はヤなの?」

桜井 編集部が送ってくる雑誌の付録DVDを観てると、小林君が登場してくるのが多いんだよ。1番多く出ている。それでいつも勝ってるじゃないですか。
小林 そうですね。最近は勝ってるのばかり使っていただいて。

桜井章一mini

桜井 勝ってるからいいとは、俺は思ってないんで。勝ってる時はだれでも良く見えるもんでしょ。負けた時に本当の姿が出てくるもんじゃないですか。麻雀も、人生もピンチの時にどう出るかってのが本当の姿です。それで小林君が打ててない時のを送ってもらって8時間くらい見たのかな。そこでは勝ってなかったけど、キミらしいものが出ていましたね。キミはあれかな。麻雀のスジとして足跡を残さないように打ってるでしょう。
小林 足跡とおっしゃいますと?
桜井 例えばソウズが334とあったら、すぐ3ソウを切ってみるとか。足跡って普通に出てくるものだから気づかれてもいいんだけど、小林君はそれをなるべく隠そうとして打っている。昔、迷彩って言葉あったよな。
小林 そうですね。僕は結構、今でもやるかもしれません。情報は出さないようにしてますね。
桜井 そうそう。出さないように出さないようにして、それで相手の情報はキャッチしようとする雀風かなって。
小林 鳴きながら、情報はなるべく出さないようにしながら、安くアガる感じですね。
桜井 高い手はヤなの?(笑)
小林 そんなことはないんですけど(笑)、一般的な方よりは若干、スピード寄りですね。 
桜井 うん、試合の中ではスピードは大切なんだよ。大きな手っていうのは、たまたまくることだからね。そういう面では安い手って言ってるけど、スピードを使ってアガってるから、アガる数が多かったり、他の人のチャンスをつぶしたりで、いい位置にいられるのかもしれないね。お説教してるわけじゃないよ。お話だから、麻雀のお話。君に変われとか言ってるんじゃなくて、君の打ち方はこうだよってお話をしてる。やりにくい?
小林 いやー、どうしたらいいのか(笑)。やりにくいですね(笑)。
桜井 どうしたっていいよ。

小林剛の雀鬼への印象

--小林さんは桜井さんにどんな印象をもってますか。

小林mini

小林 もう別の世界の人でしたね。
桜井 ウソばっかつくんじゃないよ。大嫌いな人だろ。自分とは交わらない人だと思っただろ。

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