石橋伸洋、再起への道【3】佳境を迎える最高位戦A2リーグ第9・10節
文・東川亮
石橋伸洋が現在戦っている最高位戦A2リーグは、全12節のうち10節を消化した。前回取材時は第8節を終えた段階で、433.0ポイントの首位。昇級ボーダーとなる5位まではまだ300ポイント近い差があった。
だが、石橋は第9節「4-2-3-3」第10節を「3-3-4-2」と、いずれもトップを取れずに苦戦し、2節で130ポイント近くマイナスしてしまう。
また、別卓の牧野伸彦が大勝したことにより、首位からも陥落した。
後続の追い上げも激しく、昇級ボーダーまでの貯金は3桁を割り込んでいる。石橋に、苦しんだ2節の振り返りと現在の心境を聞いた。
■厳しい結果の原因は?
厳しい結果は、自身にミスがあったのか、あるいは周囲の警戒によるものだったのか。
石橋 普段は参加機会が多い自分が参加機会が少なかった、と言う点ではツイていませんでした。
手が入らなくて、どうにもアクションができず見ているだけの展開が多かったんですよね。たまに参加できて親リーチするべき手でリーチをしたら追っかけリーチに一発で満貫を打ち込むとか。
もちろん、厳密に分析していけばもう少し何とかできる場面もあったのかもしれませんが、打っている最中に気付く範囲では分からなかったですし、めくりあいに勝てなかったからといって、リーチをすべきだと結論付けた手を反省しても仕方がない話です。
少なくとも今の自分のベストは尽くせたのではないかと思います。
あと、もし自分がもう少し追い込まれた立場だったら、無理をしてこれ以上に傷口を広げていたと思います。第10節は前半2戦で3着3着だったんですけど、これはラスラスでもおかしくなかったので、個人的には「どうにかしのいだ」という感覚です。
■プレッシャーのある中でのびのび打てている
印象的な手牌や局面もあまりなかったということだが、その中から一つ、「選択としては結構微妙だと思いますが」と前置きした上で、以下の手牌を挙げてもらった。
南場南家、2万点台の4番手 2巡目
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