見出し画像

女流プロ雀士解体新書 仲田加南(文・藤井すみれ)

文・藤井すみれ

仲田加南(なかたかな)
9月13日生まれ、神奈川県出身。
2004年日本プロ麻雀連盟入会。
第4・11・12・13期女流桜花。
女流プロ日本シリーズ2020優勝。
他タイトル多数。

【罪だらけの人生】

仲田は言った。
「夫が、あなたは七つの大罪をコンプリートしてるねって言うんだよ~」

いきなり面白そうな事を。
そもそも七つの大罪って何でしたっけ?

近年は漫画の題材にもなっていたが、キリスト教における罪の根源とされるものだそうだ。
「嫉妬(ねたみ)」「色欲」「憤怒」「強欲」「暴食」「怠惰」「傲慢」で七つ。
一番近くで過ごしている夫にそう言わせるとは。

皆さんは仲田加南をご存知だろうか。
最強戦や連盟チャンネル、麻雀格闘倶楽部ユーザーにはおなじみの選手だが、麻雀を見始めたばかりなんだよ、という方は知らないかもしれない。見た目はこんな感じだ。

彼女のキャッチフレーズは「必殺!麻雀ラリアット」
華奢な美女が多い女流プロの中で、見た目も麻雀も強い事で名をあげてきた。

最近同団体に元乃木坂46の中田花奈(なかだかな)が
入って来たことにより、仲田の放送対局には
「かなりんが出ていると聞いて」
「なんだ、こっちのかなりんかよw」

と面白がったコメントが寄せられている。
本人は不快に思うこと無く、お約束のネタを楽しんでいるそうだ。
ちなみに仲田加南は〝なかたかな〟と読む。

某日、このnoteの依頼を受けて誰を書きたいか問われた時、まず浮かんだのが仲田だった。
麻雀も本人も変わっているからだ。

私自身は同じ団体の後輩であり、なかなか付き合いも長くなってきた。
同じ雀荘で働いたり、対戦経験だってそこそこある。LINEで他愛もない話をする事もある。

が、いつまで経っても仲田加南はミステリアスなのだ。
知っているようで、まだまだ知らない一面がたくさん出てくる。
麻雀もそうだ。大胆で無鉄砲に見えることもあれば、やおら繊細なヤミテンやオリを見せる。

特に発言にはいつもびっくりしてしまう。
「2巡目リーチはゲンが悪い。ダブリーにならなかったのはケチがついてるからしたくない」

「そもそもダブリーは一日1回は来る。かけないダブリーの手も入れたらね」

これらを聞いた時、
「え? マジですか?」と言わずにはいられなかった。
ちなみに取材中、前にこういう事言ってましたよね、と麻雀しながら聞いたら、数局後にダブリーしてツモっていた。
ごめんなさい、疑った私が悪かった。

麻雀の事や、彼女の活躍はご存知の方も多いと思う。今回は今まで記事にされていないような事を書きたい。


ここから先は

2,735字 / 6画像

¥ 300

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?