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「とうとう始まったね」魔神の父のМリーグ観戦記Ⅱ ①2023年9月18日

1 とうとうはじまったね

「だからもう一度言うわよ。当たり前だけど試合を居間のテレビで見るのは無しよ。あなたが自分の部屋のパソコンで見るのは特別に認めてあげるけど、試合途中で居間にやってくるのはNGね。えーっ?何も言わないから良いだろうって?ダメダメ、表情でわかっちゃうからね。ニコニコされて、あっ勝ってるのかなあって思って終わってみたら・・・・なんて最悪だから。分かった?‼」

妻は厳しく私に念を押す。
そう。とうとうまたあの一喜一憂の日々が始まるんだ。
特に今期サクラナイツはカド番だから、ドキドキにも拍車がかかる。

テレビでは「Mリーグ2023-24」開幕式の生中継。これは妻と一緒に見てもいいやつなんだ。
妻は「あっ今渋君が映った」「渋君しゃべってる」などとはしゃいでいる。渋川は「自信をもって打つ。そののびのびさを見てほしい」とコメント。いいねえ。野球でも腕を振って投げない投手は打たれちゃうんだ。

Мトーナメント、この華やかな式を見ていると、本当に隔世の感がある。
悪に染まっていた麻雀のイメージは確かに変わってきたと思える。
そう言えば私はここ最近でも、その流れを象徴するような出来事にいくつか出くわしたんだ。
一つは「コロコロカップ争奪! Mリーグ夏休み小学生麻雀大会2023」など、子どもの麻雀大会があちこちで開催されていることを知ったこと。
渋川も「ファミリー麻雀FES」にゲストとして参加し、とても楽しそうだった。
子どもの麻雀大会なんて、昔は考えられなかったな。いいぞいいぞ。

雀荘の雰囲気も随分変化したように思える。
私が若い頃出入りしていた雀荘は、ほとんどこの絵のような感じだった。

私が、高卒記念に渋川をフリー雀荘に連れて行ったものの、雀荘通いに強硬に反対したのは、それが理由でもあった。
ところが今の私の行きつけの雀荘は、皆マナー良く、老若男女普通に入り乱れての楽しい麻雀が打てる。メンバーの方達も、しっかり者の店長はじめみんな明るく面白い。
昔渋川がとてもお世話になったミーさんも常連で通っている。
またこのお店には仲の良い御夫婦が度々やってくるが、その時メンバーのてけちゃんは
「いらっしゃい〇〇(旦那さんの名前)ルンルン‼」
と大声で迎える。
副店長は奥さんを「当店三大美人の一人を送ります」とユーモアたっぷりに卓に案内してくれるのだ。
「雀荘」というものの変貌を、最近特に強く感じるのである。

しかし何といっても最大のニュースはこれだ。

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