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魔神の父のМリーグ観戦記⑤ 2022年12月5日

1.渋川難波アンケート

「近代麻雀」から渋川難波のアンケート調査の依頼が来た。

「質問 幼少期はどんな息子さんでしたか?」

(遠い昔を思い出しながら)「とにかく人と争う事が嫌いだったわね。いつもニコニコして穏やかな子だったわ」

「そうだね。兄妹げんかもほとんど無かったし」

 なんて話をしていると、昔の渋川のニコニコ顔が浮かび上がってくる。

「質問 息子さんの名前の由来は?」

「私、この子には、どんな事も受け止められる懐の大きな人になって欲しいと思ったのよね」
「そう、僕も同感だった。それでぴったりの漢字を探したんだよな。えらく時間がかかったのを覚えてるよ」

 そこで何か違和感。
 なぜそんなに時間がかかったのだろう?
 思い出してみる。何か数字が浮かぶ。数字?何?あっ画数だ!姓名判断の奴だ!
 そう、これが難しかったのだ。
 それにしても画数の姓名判断?そんなもの今も当時も信じてやしない。なのになぜ。
 私は思う。
 結局親というものは、子どもにとって少しでも良いという可能性のあるものは、自分が信じる信じない関係なしにやってしまうものなんだと。

 中島みゆきは「誕生」で、人が生まれたとき、みんなから「ウェルカム(ようこそ)」と迎えられた場面を思い出せと熱唱した。
 もし愛されることに自信がなくなったら、自分の名前を口ずさんでみてはどうか。
 親がその名を確定するまでの呻吟するさまに思いをはせてみるのも一興だ。人を嫌いになった時も同じだ。その人の名前を口ずさんでみよう。名前には親の懸命な思いがこもる。その人も親の様々な思いを受けてこの世に存在する。
 そんなことを考えていけば、「いじめ」など、決して起こりえないはずだと思えないか。

2.岡田さん、大爆発‼

 さて今日のMリーグ第一試合。南1局は見どころたっぷりであった。

 まず松本さん、3巡目にしてこの手牌。何を切る?
 松本さんがつまんだのは、なんと赤5s。

 そして7巡目に1s切ってのペン3sリーチ。

 この1s切りはやはり「傷」で、いくら赤5sが早くに切られていても、3sは気持ち悪いと切られにくい。
 と言って、どうすればよいか。私の雀友に、ソバテンやもろひっかけを極端に嫌う奴が居て、そうなった場合は即リーチを絶対にしない。
 一巡冷ましてリーチする。
 しかし空切りできる牌を引く確率は低いため、つも切りリーチとなること
がほとんどだ。
 で、前巡に捨てた牌に関連するものが当たり牌だとばれてしまう。
 ではやはりこの即リーチが正解なのだろうか。
 私はどうするかというと、しばらく闇テンのまま。1sが目立たなくなった頃にリーチ。闇テンの間に3sが出れば2600であがる。
 渋川がこれを聞いたらきっと、昭和のぬるい麻雀だねと笑うだろうが。

 これが、その2巡後の岡田さんの手牌。
 こんな手、久しぶりに見たよ。学生時代の雀友に新しいメンツを連れて行くと、陰でこっそりと「この人メンチンの待ちが分かる人なの?」と聞いてくる男が居たが、確かにメンチンの待ちが分かるというのは相当なもんだわ。
 岡田さんはここから5mでも1mでもない2m切り。ドラが1mであること、リーチ受けであることを考えると、最も妥当な一打に思える。
 しかし魚谷さんも凄まじい。

 次巡この手に1mを引いて追っかけリーチ。
 私が見る限り魚谷さんは、こんな感じのギリギリの勝負を挑んでくることが多い。凄み十分。
 これに対して岡田さんも負けじと追っかけ。
 結果松本さんが4mをつかんで岡田さんに放銃。三倍満である。
 岡田さん、このリードを最後まで守り切って大トップ。最近不調のサクラナイツに希望の光を灯した。

3.オーラス、渋川の8sつも いかに‼?

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