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石橋伸洋、再起への道【8】 復権を期する2023

構成・東川亮
石橋伸洋にとって、Mリーガーでなくなってから初めて迎える新年。2022年に麻雀最強戦で敗れて以降は、Mリーグの解説などでは活動していたものの、公式戦からはしばらく遠ざかっていた。雌伏の期間を、石橋はどのように過ごしているのだろうか。

■今は自分のフォームを固める時期

年末年始の出来事としては、麻雀プロ仲間のみんなと恒例の旅行に行ったくらいです。これまでと比べても、特に何かが変わった感じはありません。
 
自分の麻雀については、今は私設リーグにたくさん参加するようにしています。特に、「VS研」「闘翔会」という私設リーグは最高位戦のトップクラスの選手がたくさん参加しているもので、牌譜検討を含めていろいろなことを考えながら麻雀の練習ができています。
 
練習の中で意識しているのは、自分のフォームを固めることです。今まではいろいろなことをやろうとし過ぎていたところがあったのですが、それでは勝ちにくくなってきていると思います。一方で、最高位戦のリーグでは昇級こそ失敗したものの、成績で見ればそこそこのプラスはしていて(A2リーグで+215・1で終了)自分でも手応えはありましたので、新しいことを学ぶのも大切ですが、それ以上に自分のフォームを確認し、それをより強くすることを心掛けています。
 
では、石橋のフォームとはなんなのか。
 
ある程度仕掛けをして、安定して勝つこと。特に最高位戦ルールでは、それが大事だと考えています。
やっぱり一番勝ちたいのは団体のリーグ戦なので、そこで安定して前半戦を勝ち、後半戦は条件に合わせて打てるようにするというのが、結果がぶれずにポイントを積み重ねやすい打ち方だと思います。
参加する局を増やし、かつ放銃を少なくするという、小林剛さんみたいな麻雀は、分散が少なくなって安定して勝ちやすい打ち方だと考えてます。
分散が大きい選択をしていくようにすると、結果的に調子が良ければ大きく勝てるかもしれませんが、逆の目を引いたときに何もできない、または大きく負けてしまいますから。できるだけギャンブルをしない、コツコツと得を積み重ねられるフォームを目指しています。

■Mリーガーだった自分は過去のものとなりつつある

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