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なんて読むんだ真田槐【三木敏裕】

6/14 Mトーナメント。ある若き麻雀プロがついに大舞台に現れる。

今日はそんな男について、みなさんに知って頂きたく、コラムを書かせていただきます。よろしくお願いします。


数年前とある雀荘Pに一人の若者が面接に訪れた

「えっと・・・真田さんでしたよね?下の名前は……かたまり?なんと読むのですか?」

「本当は、湊(みなと)って名前にする予定だったんですが、同じ名前のゲームキャラがいるらしいんで、変更しました。えんじゅです。真田槐」

「はい、わかりました。面接は本名でお願いしますね」



先日行われた日本プロ麻雀協会の雀竜位戦。優勝した真田槐(さなだえんじゅ)である。

この度さらに関西のタイトル「ヴェストワンカップ」も優勝し
今協会でもっとも勢いのある選手といっても過言ではないだろう。


誰だって競技団体に入会したときは、その他大勢からはじまる。
そんな中、圧倒的ネームセンスと、すべてのプレイヤーの憧れ・新宿の雀荘で働きはじめ
新人とは思えない衝撃のデビューをはたした。
「なんかすごそうな新人が入った」という噂が流れたとか流れなかったとか。

当時はちょっと接客が苦手で、麻雀については大胆さが欠けるが繊細な麻雀を打つイメージがあった。
しかし特筆すべきは、牌理とゲームセンスである。

「このゴルフゲームのアプリ、俺に勝てたら高級な大人のお店をおごってあげるよ。でも勝てなかったら今度の飲み会おごってよ。どう?期限は・・・」
ミニゴルフという誰も知らないアプリで、ある男が全国レコードをたたき出した。
彼よりランクが上のプレイヤーはほぼチートという状況である。
これに待ったをかけたのが槐(えんじゅ)であった。
ゲームを分析し、全集中の果てに、数週間で彼のレコードをクリアしたのだ。
決して報酬に目がくらんだわけではない。目の前のゲームに対し目標をたて、努力を惜しまないという
誰もができるようでできないことをできる男だった。

そう、決して報酬に目がくらんだわけではないのだ。


店長がある日

「麻雀クイズです。子の三面張でリーチして出和了が①8000 ②2600 ③1600の3種類。 9mと9pが暗刻。どんな牌姿でしょう?」

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