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石橋伸洋、最強位への道【10】「いまだに一番覚えているのは、ファイナルに出て金本さんにボロクソに書かれた年のことですね」

9月24日に行われる、麻雀最強戦「打倒最強位決戦」。エントリーされた数多くの実力者の中に、「石橋伸洋」の名前があった。

常々、「Mリーグから離れて時間が経てば忘れられてしまう」と自身の立ち位置を危惧する発言が多い石橋にとって、もしかしたらこの舞台は自身の力を示すラストチャンスかもしれない。
決戦を控え、「黒いデジタル」は静かに闘志を燃やしている。
【構成・東川亮】


取材先で意気込みを語る石橋@新宿麻雀バー・ガーデン

■気になる相手

石橋 やっぱりチームメートだった小林剛さんを意識しますけど、萩原聖人さんと打つのがすごく楽しみですね。Mリーグの舞台にいるときは対戦がありましたけど、今はもう対戦する機会がないので。

萩原さんは「萩原さんらしい打ち方」と言いますか、特徴的な麻雀を打つじゃないですか。だから対戦するときには「萩原さんはどんな手なんだろう」と想像するのがすごく楽しかったです。その読みが当たったからといって必ず勝てるわけではないですけど、一緒に打つのはとてもワクワクします。

浅井裕介さんは結構序盤からガツガツくる感じですけど、今回のA卓は4者のタイプ的に、序盤からぶつかり合うような展開になるケースは少ないかなと想像しています。
その中でうまく序盤に手が入って、早々に抜け出せる展開を作れたらいいなと。

■最強戦の戦い方は

石橋 最強戦は一発勝負で結果を出さないといけない戦いですけど、大事なのはやっぱり「トップ取りだとしてもできるだけ普段通り打つこと」だと思います。
すごく特別な雰囲気の舞台で、そこで普段通りに打つのは難しいと思いますけど、とにかく普段通り、優勢でも気負わず劣勢でも焦らず、普段の麻雀を打つことが最終的に勝利への近道になると思います。
あとは、それぞれ2位取り、トップ取り前提の戦いになる部分は普段と違うところがあるので、そこで読みや判断を間違えたくはないですね。

戦うときのイメージとしては、予選卓は2位抜けなので序盤はアグレッシブに攻める。逆にトップ取りの決勝は無茶をし過ぎないことが大事。2位抜けだと相手が引くことも多いけど、トップ取りだと引いてくれる場面は減るので。
その辺は冷静に戦いたいですね。

席に関しては引いてみないと分からないですけど、希望を言うなら予選卓は西家、決勝卓は北家が理想です。2位抜けの場合、西家ならオーラスを控えて相手の条件を見ながら立ち回ることができる分、有利だと思いますね。オーラス親かぶりで3位転落、みたいなこともないですし。

■石橋伸洋が消えてしまわないように

インタビューの途中では、石橋の妻である塚田美紀プロ(最高位戦日本プロ麻雀協会)が参加、夫に対してエールを送ってもらった。

塚田美紀

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