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がんばれ御崎千結【文・五十嵐毅】

御崎1

みさきち

御崎千結(みさき・ちゆう)プロになって6年目。愛称は「みさきち」もちろん氏名の省略形である。

現在、日本プロ麻雀協会の若手女流の中でもっとも強いと噂されている。

出身は兵庫県豊岡市だが、大学進学は香川県立保険医療大学

入学と同時に香川に移住したが、大学はすぐに辞めてしまう。御崎の進んだ看護学科は卒業すると看護師の資格が取れるのだが、看護師には向いてないと気付いたからだ。

母親に相談すると、「あなたに看護師は無理だと私も思っていた」となった。

他の大学を受け直してみようか、などと悩みながら、香川でバイトをいくつか経験する。その中の一つに高松市にある「麻雀マウ」があった。いわゆる店番で、麻雀を打つとは思わなかったが、案に相違してすぐに麻雀を打たされた。

「最初はタンヤオとトイトイぐらいしか知らないメンバーでした」

手役を知らないとなると、役無しのチョンボが怖い。確実なのはメンゼンテンパイでのリーチだ。これなら役無しチョンボになることはない。

超メンゼン派

「超メンゼン派で、リーチ率がかなり高いと自負しているんですが、それはメンバー始めたころの打ち方が土台になっているからだと思います」

たとえば、点棒状況がフラットな局で、こんなイーシャンテンになったとする。

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「ドラ無しの手なら得点上昇率が低いのでをポンするかもしれませんが、ドラ1あれば1枚目はもちろん2枚目も鳴かないことのほうが多い。リャンメンテンパイが約束されているこんな手なら、リーチしてツモって裏ドラ乗せて満貫じゃないですか」

かなり図々しい考えだが、強者は図々しいものだ。

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