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夢破れて麻雀プロになった私。そのそばには常に最強戦がありました。【文・大月れみ】

割引あり

2016年。
今から約7年前。当時の私は既に27歳。
私は14歳から芸能界を目指していたが、 1年ほど前にそれまで所属していた事務所が突然倒産した。中学生の頃からお芝居などのレッスンを受け、舞台やラジオ、ドラマや映画のほんとにほんとに微かなチョイ役。それだけしか出れなかった。これといった実績も何もない。若くもない。他の事務所に今更入ることなんて厳しい。

最後に出た舞台での集合写真。後列真ん中の赤い服が私。


13年目でついに夢を諦めた。
本当はもっと前からわかっていた。金八先生に出たい!青春映画に出たい!王様のブランチのリポーターやりたい!
思い描いていた夢が年齢と共にどんどんどんどん現実的ではなくなっていくことがわかっていた。それでも好きなことを続けていたから楽しかった。
でももう無理なんだ。

突然やりたいことがなくなり、この先何を目標に生きていけばいいのかわからず途方に暮れていた。
そんな時暇で見ていたAbemaTVでまた私の人生への希望が湧いてきた。

実況、日向藍子プロ
解説、多井隆晴プロ
なんの番組だったか忘れたけど、白鳥翔プロがサスペンダーで出ていた気がする。笑

麻雀番組はYouTubeやCSで流れているのをたまに見たことがある程度で、二階堂姉妹可愛いー!タッキーイケメン!くらいだった私に、24時間麻雀番組が無料で観れるAbemaTVは衝撃的だった。

そしてとにかくその番組がめちゃくちゃ面白かった。実況、解説がコントのようで会話を聞いているだけでも楽しかったし、さらにその2人共が麻雀プロということに驚いた。

その時、私も麻雀プロになって番組に出たい!
と強く思った。
麻雀対局に出たい!
実況やMCとしても出たい!
大好きな麻雀を仕事に出来るの!?
とにかく麻雀番組に出たい!
私がやりたい!出たい出たい出たい!
とにかくそのことだけだった。

すぐにプロテストを調べると、日本プロ麻雀連盟の試験は3ヶ月後。プロテストを受けることへのワクワクが止まらないけど、早く早くプロになって仕事がしたくて3ヶ月間がもどかしかった。

それからずっと何年間も今まで毎日麻雀番組を観ている。多分好きすぎて1度も欠かしたことがないと思う。趣味の海外旅行に行ってる時でさえ海外のビーチで日本プロ麻雀連盟chのAリーグの放送を観ていたことを覚えている。

3ヶ月後、プロテストを受け2次試験も合格。
当時は受験者全員がその後に半年間の育成会を経て最終テストを受けるというシステムだったので半年後になんとか日本プロ麻雀連盟に合格することが出来た!
嬉しすぎ!

だが、なんと私はラッキーなことに、まさかのこの育成途中に麻雀最強戦と初めて関わることになる。

当時アカギとしまむらが、コラボしたTシャツとパンツを発売することになり、麻雀最強戦のコーナーで商品を着て紹介する女の子を黒木さんが探していた。

最強戦ガールだった桜川姫子プロは決まっており、あと2人必要とのこと。
なぜかプロではなく黒木プロは女流勉強会(プロを目指す女の子達に滝沢プロや山田プロが教えてくれる勉強会)の放送後、私たちのところにきて「出たいヤツおらん?」て軽く聞いてきたw

その時たしか、大月れみ、松田彩花、内田みこ、蒼木翔子がいた気がする。4人とも、もちろん手をあげた。2人しか必要なかったので麻雀あるある麻雀牌を混ぜて字牌を引いた2人が出る。ということになった。
字牌をひいたのは大月と松田。

これが初めての大月れみ麻雀最強戦放送デビューだ!!

松田彩花、桜川姫子、大月れみ

嬉しかった。プロになる前から麻雀番組に出るチャンスをくれた黒木さんにも、麻雀業界にも、嬉しくて嬉しくて、とにかく新しい世界に足を踏み入れたことが楽しみで仕方なかった。

プロ試験を受けている最中にももちろん夢は広がっていた。
・麻雀最強戦ガールになる!
・麻雀最強戦に選手として出る!
・麻雀格闘倶楽部にでる!
・RTDガールズファイトに出る!
・女流桜花になる!
・日本プロ麻雀連盟chで実況をやる!
・そして有名になってたくさん仕事をして稼ぐ!!

ざっとこんな感じだった。

プロになって半年後2018年の1月。
黒木プロから突然電話がかかってきた。
芸能界(なにもなってないから言うのもほんとに恥ずかしいけど一応言わせてもらいますね。。笑)にいた頃は、とにかくマネージャーさんからの電話やメールなどに、すぐに反応しなくてはいけない。例えば明日、突然連続ドラマのチョイ役が必要になった。チョイ役なので誰でもいいと言ってしまえば誰でもいいのだ。
そのマネージャーさんからの電話を私がその時に出られなければ、すぐにチャンスは次の人にいってしまう。なので絶対とらなければならない。
仕事の連絡はすぐに返す。これだけは1番大事な事だった。

その頃の習慣が身についているから、今でもすぐに返していると思う。これはどの業界でも大事な事だと思うので連絡はみんなすぐに返した方がいい。

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