新雀王誕生【文・吉田光太】
第22期雀王が仲林圭に決定した。
4度目となる雀王決定戦。
その活躍や実力は世間も知るところだが、見事期待に応えて勝ち切った。
雀王、發王連覇、雀竜位、オータムCS。
そして今期のMリーグでも個人2位の成績を残している(11/28時点)。
+202.5p 平均着順1.78 素点+37.5p
んん?
素点が+37.5p?
再度、上の成績表を見て頂きたい。
上位にいる他の選手と比べて仲林の素点のなんと少ないことか。
いかに
<接戦に強く>
<着順を取ることに長けている>
かが判る。
放銃が少なければ良いという競技ではないが、放銃率は全選手中トップの5.56%だ。
2半荘に一回しか放銃していない事になる。
金本編集長から「吉田さん、麻雀BARのnoteじゃ売れないですよ。仲林さんの記事を書いてください」
と執拗に 迫られて 依頼されていたこともあって、久しぶりに仲林――いや、ケイに電話をしてみた。
【仲林はナゼ強いのか?】
ケイ「お久しぶりっす」
吉「うん、改めて雀王おめでとう」
ケイ「ありがとうございます(お祝いの食事会でもしてくれるのかな……?)」
吉「(お祝いは發王とMリーガーになった時にしたから、もう良いか……)」
ケイ「……」
吉「……」
吉「あ、そうそう。なんでそんなに強いの?」
ケイ「単刀直入っすね(笑)」
吉「や、競技麻雀もMリーグもゲーム数が少ないから結果は出づらいじゃん?」
ケイ「うーん、自分でも分からないです。上振れてるとも思いますよ」
吉「いやいや、協会で生涯スコアNO.1なんでしょ。秘訣教えてよ」
ケイ「秘訣は無いですけど、雀王決定戦でも“読み”を重視して戦いましたね」
吉「と言うと?」
ケイ「場全体、ツモ切り・手出しから通る牌の予測、あとは相手が何をしたいかですね」
なるほど、確かにケイは昔からアシストが上手い。
トップの比重が高いルール向きである。
ケイ「一番得意としてるのは最高位戦ルールなんですけどね(笑)」
そう笑いながら、自分の手を説明してくれた。
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