しみったれ【文・長村大】その17
店の扉が開き、常連のおっさんが入ってきた。
おれのトイメンに座っているスタッフ──いわゆるメンバー──が、声をかける。
「Kさん、東1局、始まりです!」
「あー、やっといてー」
「代走しときます」
Kはなにも言わず、上着を脱いでゆっくりとタバコに火をつけた。Kの対応に違和感を感じつつ、しかしおれは自分の手に集中していた。
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リーチの発声をして、リーチ棒を投げる。
SNSなど遊んでいると、麻雀界隈で定期的に出る話題がいくつかある。毎回同じような──ちょっとした──事件が起き、同じような意見が出て、同じように一日か二日で忘れられていく。マナーに関する話題も、その一つだ。
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