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【宣言】"友添プロMリーガー化計画"を会社のプロジェクトとして取り組むことに決めました。【文・友添敏之】

麻雀Pottiを譲ることに決めました

まず結論を言います。

僕が代表取締役をしている株式会社友添商店という会社がある。
麻雀Potti、居酒屋ここでのめ、マールカフェ、マールデリの合計4店舗。
社員11名とアルバイトスタッフ93名の総勢104名でやっている会社です。
その友添商店の最重要プロジェクトとして、友添敏之プロMリーガー化計画に取り組むことを決定しました。

それに伴い、2005年3月1日から18年と3カ月やってきた麻雀Pottiを譲ることに決めました。開業当初から一緒にやってきてくれたメンバーが引き継いで存続してくれることで決定し、契約書を作成している段階です。
これからは雀荘オーナーの顔ではなく、イチ麻雀プロとして麻雀の仕事に取り組んでいきますので、関係者の皆様ぜひ色んなことにチャレンジさせてください。

この決断は断腸の思いでした。26歳の若造だった僕が何もわからず夢中になって作った店に、たくさんのお客様や仲間が集まってくれたお陰でやってこれた、そんな強い思いの詰まった店だからです。大好きな場所でしたし、僕が本当の意味で生まれた場所とも言えました。
ただ、一つの雀荘に縛られていると麻雀プロとしての活動の幅がどうしても狭くなってしまうという側面もありました。ゲスト活動に行きづらかったり、実際に時間や労力の割り振りがとても難しかったんです。話を頂いたお仕事を泣く泣くお断りしなくちゃいけないことも少なくありませんでした。
だからここで、会社として目指す未来に向かう為に、このタイミングで決断することに決めました。
Pottiは手から離れますが、友添商店は続きます。というより、会社が描くビジョンに向けてより加速度を上げていくことになります。

僕達友添商店の理念は「京都をおもろくする」ことです。
そして2030年のビジョンは「京都四条河原町の交差点から半径2km圏内に“あったらいいな今はないけど”というお店を異業種で20店舗作る。それによりセンシュアスシティランキングで京都市を全国3位以内にする。」というものです。
センシュアスシティは街の価値を測る指標の一つで、僕たちが考える「京都をおもろくする」をまさに表現しているものです。内容の説明は長くなりすぎるので今日は割愛しますが、すごくおもろいので、気になる方はぜひチェックしてみてほしいです。

そして、そのビジョン実現のために必要なのが“あったらいいな今は無いけどってお店を地域を限定して作っていく”ということなんです。友添商店ではこれを“同地域異業種展開”と呼んでいます。もうすでに魅力的なお店がそのエリアにあれば、友添商店がそれを作る必要はないなと考えていて、だからこそ“あったらいいな今はないけど”ってのが出店ポリシーになってくるんです。

「今の若い人にも行きつけを作って欲しい」居酒屋ここでのめ

10年以上前、激安居酒屋や端末をポチポチ押して注文するような居酒屋が激増してきていて、どのお店に行っても「いらっしゃいませ、何名様でしょうか?」しか言われない。いつ行っても何回行ってもご新規さんとして丁寧に、だけど他人行儀に接せられるお店がめちゃくちゃ増えてきていました。考え方はぞれぞれですが、酒場ってのは双方向コミュニケーションだしセッションあってこそアツくておもろいと僕は考えているので、今の若い人にも行きつけを作って欲しいと思っていました。だから「その人の生まれて初めての行きつけの店になる」を店舗理念にして2012年に居酒屋ここでのめを作りました。

「良い景色を見ながら広々とお茶が飲める」マールカフェ

四苦八苦しながらここのめが軌道に乗ってきたころ、新しい事業として超接触型のゲストハウスを始めようと考えていました。そうして物件探しをしているうちに物凄く魅力的な物件に出会いました。四条河原町から徒歩8分ほどなのに穴場的な立地。8階建てのビルの最上階で1フロア丸々使える。100㎡の真四角で使いやすい間取り。三面が窓になっていて東山を一望できて反対側には京都タワーも見える。そしてなんと50㎡の広々としたテラスまで付いてる。こうなると、築50年以上という弱点も逆にプラスに感じられました。
僕が一番衝撃だったのは、この素晴らしいハコが今までずっと使われずに倉庫になっていたという点でした。
このハコは地域の財産とも言える。ここを誰にも知られないままにしておくのは地域の損失だとまで思いました。だったら、当初の計画通りゲストハウスにして1日に20~30人くらいにしか使えない形ではなく、より多くの人に訪れてもらえる場所にしたいと考えました。
老若男女関係なく、低料金でより多くの人にこの場所を訪れてもらえる商売ってなんだろうかと考えに考えて、「あ、ほんならカフェやな」と思ったんです。500円あればお茶が一杯飲めて、カフェなら若い人からお年寄りまで、男女関係なく誰でも来てもらえます。
それと、京都はカフェ激戦区と言われてるんですが、町屋改装系や店主の個性が詰まった小箱が多く、広々とした店や高層からの眺望を備えた店はほとんどありませんでした。
この魅力的なハコをカフェにして長く存続させてランドマーク的な存在に出来たら、この街の財産を活かせることになる。これは京都をおもろくする仕事だと考えて、「地域に根付き100年続く店になる」を店舗理念に2016年にマールカフェをスタートさせました。

「本格的なテイクアウト」マールデリ

マールカフェも1年が経つ頃には笑顔と活気の溢れるお店になってきて、次のアクションを考える時期が来ました。さっきも書きましたが、僕達は京都をおもろくするために2030年に向けてこの地域での異業種展開を進める必要があって、次の展開は小さな映画館か、A定食とB定食しかない日替わり専門の小さな定食屋を考えていました。

そうして物件探しを進めようとしていたまさにその時、コロナがやってきました。Pottiもここのめもマールカフェも大打撃を受けましたが、この地域に根付きリピートしてもらうことでやってきた店ばかりだったので、多くの方の支えのお陰でどうにか存続できました。だからこそというか、正直なところ、しばらくはこの3店舗でジッとしていたいという臆病な心もありましたが、会社としてのミッションを思うと、何度考えても前に進むしかないという結論に行き着くのでした。
じゃあ、映画館や定食屋じゃなく、こんな時期に街に必要な事業を先に作ろうと考えてデリカテッセン(洋風のお総菜屋さん)を作ることに決めました。
元々、デリカテッセンは20個の商売の中でやりたいことの1つでした。それは京都にはデリカテッセンが合うと思っていたからです。僕が京都を大好きな理由の1つに“シティとカントリーがバランス良く近距離で融合している”という点があります。
京都市は145万人の人口で、全国792の市のうち人口8位と地方の大きな市の1つと言えます。だけど町中からすぐのところに川も山もあって緑が豊富。これは日本でも京都くらいなんじゃないかなと思うのは、高島屋さんから歩いて3分で大きな川に出るんです。鴨川まで徒歩3分で行けて、その河原で色んな人が楽しんでいる。そんな町って他にはないんじゃないかなと思います。
自然と都市が調和している貴重な場所だからこそ、気軽に外で飲んだり食べたりする生活をもっと多くの人に楽しんで欲しいと考えていました。だけど京都には路面店のデリカテッセンがめっちゃ少なかったんです。マールデリができるまで、特に四条河原町近辺ではデリカテッセンの専門店はディーン&デルーカくらいしかなくて、個人店はひとつもありませんでした。“あったらいいな今はないけど”、まさにこれです。
ただ、やりたいことリストには入っていたけどデリはまだ先で良いなとも考えていました。
そんな中にコロナです。
外食が制限され、食べたいものが食べられない状況になった。多くの飲食店も生き残りを賭けてテイクアウトを始めていきました。ただ、お店で食べて美味しいモノと、デリバリーやテイクアウトで冷めてから食べても美味しいモノって全然違うんです。マールカフェでもテイクアウトを始めてみて痛感しました。飲食店が片手間でやっているのでは、お客様に十分満足してもらうのは難しいと気付き、それなら今がまさにデリカテッセンを始める時期だと思い至りました。そうして2021年に、多くの方の反対を押し切って開業したのがマールデリです。

Mリーガー目指します

こうして今の友添商店の形になりました。それと同時に、別軸というか違う次元のところで麻雀プロとしての友添の活動が存在していました。
2013年に最高位戦関西本部が立ち上がる時に、1期生としてプロ入りしました。色んなところで書いてきたので簡略しますが、そこから数年は勝ちまくって、2017年の麻雀駅伝に最高位戦代表の1人として出させてもらったり。その後、連続降級して大きな挫折を味わったり。
2021年の風林火山オーディションでMリーガーまであと一歩のところに迫ったり。

最強戦2022魂の一打で多井さん、近藤さん、堀さん相手に勝ってファイナルでも決勝まで進めたり。そして連続昇級でB1リーグ復帰したり。
そんな活動をしてきました。
そしてこれからも、どんどん昇級して後には最高位を獲りたいし、それ以外のタイトルも絶対勝ちたい。そしてMリーガーにも選ばれてあの素晴らしい舞台で自分の麻雀を見せたいと考えています。
麻雀プロとしての僕を知ってくれてお店に遊びに来てくれる方もたくさんいました。お店で友添プロの宣伝をしたり、友添プロとしてお店の宣伝をしたり、小さくない相乗効果を頂いてきました。
ただ、それはどこまで行っても相乗効果という域を出ませんでした。

そんな中、ついに2023年、友添商店の事業と、麻雀プロ友添が交わることになりました。
それが友添プロMリーガー計画です。
“あったらいいな今はないけど”、京都にMリーガーがいたらいいな今はいないけど。そう考えたからです。
構造的に当然と言えば当然なんですが、今は全てのMリーガーが首都圏在住です。地方に根付いたMリーガーがいたらおもろくなるなと僕は思っています。僕がMリーガーになれたら、絶対に京都から通い続けます。東京まで週に3往復したとしても、京都にいることでより価値を生むことができると思っているからです。会社経営している京都在住のMリーガーがいたら、京都に限らず関西エリアの麻雀界に大きなプラスを作れると思いますし、今は麻雀のことを知らない京都の人にもこの最高なゲームにもっと触れてもらうことができるはずです。
そして、数年後には麻雀を中心とした日々のパブリックビューイングができてイベントも開催できる大きなアミューズメント施設を作ろうと考えています。
スポーツバーのHUBってご存知でしょうか?複数フロアで作られていて、大小さまざまなサイズのモニターで観戦できるスポーツバーです。それの麻雀版みたいなスタイルです。麻雀に限らず、将棋や囲碁やEスポーツ、そしてワールドカップやWBCを観戦できて、きちんと美味しい食事とお酒もある。卓も置くので麻雀のイベントでも使えて、スタイリッシュなので大型のパーティもできる。そんなでっかいおもろいハコを京都の町中に作りたいんです。
そんな会社の未来を考えた時に、僕がMリーガーになることは大きなアドバンテージになります。京都をおもろくするための大きな前進になります。
以上の理由で、友添プロMリーガー計画を友添商店の最重要ミッションに据えました。

ここまではほとんど自社が目指す理由とそのメリットについて書きましたが、僕がMリーガーになることでMリーグや所属チームにも好影響を生み出せると考えています。大きくは4点。

①    京都在住ということで、関西エリアのファンや関係者様の注目を集め易い。 
→実際に応援してくれる方が関西エリアに多いですし、もしチーム入りできたらスポンサードするよと言ってもらっている企業様がすでに数社あります。

②    18年間会社をやってきたので、チームで結果を出すことを数多く経験している。
→お店の立ち上げを5店舗。イベント企画運営は数えきれないくらい。会社以外でも色んな業界の人とのプロジェクトに取り組んできたので、一人でできることできないことを理解しています。強い個を持ちながら、チームを活かすために自分を捨てるバランスが取れます。

③    お店を運営してきたことで、客観的な視点、多角的な視点で物事を掴める。その上で理念に沿った思考と行動ができる。
→麻雀プロとして僕より強い人はいますが、この点に関しては麻雀界の中でも僕がずば抜けている自信があります。理念があってビジョンがあって、目的があるからそこへの手段を講じることができる。目的と手段を混同しない。手段の目的化は最悪。そして目標と目的も違う。言葉にすると当然なんやけど、これをハッキリと意識して思考、行動できることで結果に繋げてきました。

④    友添商店としての事業でチーム運営やMリーグ全体の活動に寄与できる。
→前述した大型アミューズメント施設もそうですが、すでにあるマールカフェでのイベント開催やマールデリでのメニュー開発。映画館や塾を持っている会社の社長が選手だったら、だからこそできるという取り組みもたくさんあるはずです。それ以外にも関西エリアにはあらゆる業種で頼れる仲間がたくさんいます。何をやるにもスピーディに実行力持って推進できます。

これら独自の強みを持ちながら最後に、僕は麻雀がかなり強いです。
特にMリーグの舞台にはアジャストしやすい自覚があります。赤入りの麻雀を何万半荘も打って来た上で、プロとしても10年やってきました。2017の麻雀駅伝、2021の風林火山オーディション、2022の最強戦と、上位リーガーではないながらもABEMAという物凄い舞台に地力で這い上がって、そして爪痕を残してきました。
どの戦いでも脇役になったことはありません。泰然自若にやり切って、結果を残す自信があります。
僕個人の純粋な気持ちだけで言うと、実はやっぱりこの部分が一番大きいのですが、自分の麻雀がどこまで通用するのか知りたいし、その過程と結果を多くの人に見てもらいたいです。ここまでの云々を抜きにしても、Mリーグで麻雀を打ちたいし、そこで結果を出せる自信があるってことです。以前、取材でお話したこともあるんですが、成績がマイナスなら年俸は1円も要りません。本気です。それくらいの覚悟があります。
 
長々と書きましたが言いたいことはこれだけ。
友添商店の最重要プロジェクトとしてMリーガーを目指します。そのための準備が整ったという宣言。
そして僕をMリーガーにさせてくださいというお願い。

この2点です。

すでにいくつか手は打ち始めていますが、ここから更に加速させていきます。
きっとこのプロジェクトを成功させて、Mリーグにも、京都に住む人たちにも、友添商店のステークホルダーの人たちにも、そして僕達自身にも、良い未来に繋がるよう取り組んでいきます。少し気に掛けて見てもらえたら嬉しいし、きっと楽しんでもらえると思います。

精いっぱいやります。以上っす!

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