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私は誰でしょう【文・小宮悠】

数パーセントと0%の違い

近代麻雀noteをご覧の皆様こんにちはこんばんは。最高位戦日本プロ麻雀協会の小宮悠です。
悠と書いてハルカと読みます。
ユウでも遥でも遙でもありません。よく間違えられるので小宮ハルカに登録名変更をしようかと悩んでいたところ、金本さんから「なんか最強戦のnote書いて!(略)」と連絡が来たので、皆さんの目に留まるところで改めて自己紹介をさせていただきます。

愛称は「こみはる」、152cmと小柄なので腕力はありませんが、卓上での殴り合いには自信があります。

さて、今回は私が出演させていただく麻雀最強戦2023〜女たちの殴り合い〜に向けての意気込みや、出演に至った経緯などをお話したいと思います。

「麻雀最強戦2023のオファーです」

数ヶ月前、黒木さんから来た突然のLINE。通知を見た瞬間の心の高揚を、今でもはっきりと覚えています。

毎年、最強戦全日本プロ選手権の予選には参加し続けていました。
エントリー費は1万円と決して安くありませんが、5000円のワンピースを買うか買わぬか1時間以上モジモジ悩むくせに(そして結局買わないのだけれど)、1万円のタイトル戦は即決でエントリーするのだから麻雀プロとは不思議なものですね。※個人差があります

私は可能な限り、出場できる対局にはほぼ全て参加してきました。
麻雀プロとしての、自分の信条です。
果てしなく長い道のりでも、勝てるのはほんの数パーセントの確率だとしても、出場しなければ可能性はゼロ
そして、そういう場で得られる経験値は少しずつ自分の武器として蓄積していく。そう信じて、とにかくあらゆる対局に参加してきました。

ただ、最強戦のプレミアトーナメントはお金を払えば出場できるものではありません。
タイトルホルダーやそれに付随する活躍をした選手や著名人が各日程で8名集められ、8分の1でファイナルへの切符を手にすることができる…そのプレミアトーナメントに呼ばれることは、一端の麻雀プロにはなかなか、というよりほぼ回ってこないチャンスです。

2年前の最強戦は原プロに持っていかれたけど

ーーー話は最強戦全日本プロ選手権に戻りますが、2021年には予選を全て勝ち抜き、放送となるベスト8まで奇跡的に勝ち上がることができました。
そこで私のことを知ってくださった方も多いことでしょう。コミヤハルカだかコミヤユウだかは置いておいて。

初めての大きなスタジオ、入場シーン、生で聞く小山さんの口上。全てが夢のようで、ずっとフワフワしていました。

ベスト8では原佑典選手の門前清老頭で全部持っていかれたものの、トップ通過で決勝卓へ。決勝では親が落ちてからは何とか倍満条件を保ちつつ下家の親にアシストしたりとやれることはやりましたが、粗も目立ったし悔いのない内容とは言えないものでした。

この時、不思議なことに悔しいという気持ちはあまり湧いてきませんでした。
大きな舞台で、とにかく目の前の麻雀牌とひたむきに向き合い、思考し、模索する。その時間がこの上なく幸せでした。

ですが、麻雀プロとしてはそれで満足するわけにはいきません。何度も放送を見直し、自分に足りないものを考えさらに勉強し続けました。

タイトルを2つ獲得した。でも私には足りないものがあった。それでは駄目だと思った。

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