魔神の父のМリーグ観戦記Ⅱ ⑫ 祝サクラナイツ、ファイナル進出 2024年5月2日
1 まず我が家の話を
サクラナイツがセミファイナルへの進出を決めたことは、我が家にとってはメチャ重要なことだった。自動的な一人の入れかわりが無くなり、とりあえず渋川の首がつながったのだから。
そんな中、渋川が先発するセミファイナルの試合が有る4月15日の夕方のこと、妻が「たまには渋君を見てみようかな」と言い出した。我が家では妻によって、渋川の出るМリーグの試合をリビングのテレビで見るのは禁止されていたので、これは異例。解禁チャンスかと、私は内心期待する。
番組が始まり選手入場。「渋君髪型変えたのね」等、妻は渋川に会えて嬉しそう。いい感じだ。そして画面は試合へと進む。ここがチャンスとばかり私はさりげなく言う。「今日はちょっと試合を見てみようか。渋川最近好調だし」。妻は浮かぬ顔をしながらも、まあいいかといった感じで一緒に見る。おっこれは良い流れだ。
東1局、渋川5巡目テンパイ。ドラの南と1索のシャボ。南は自風でソーズの変化を待ってダマ。しかし9巡目、松ヶ瀬さんに危ない西を持ってくると、そのままリーチ。松ヶ瀬さん、その西をポン。
12000のテンパイ。(大丈夫、大丈夫)と、私は心の中で自分に言い聞かせる。(フフフ、松ヶ瀬さんは知らないだろうが、1萬は多井さんが暗刻なんだぞ。渋川の待ちは3枚有るんだ。これはもらった)。
ところが次巡・・・。
私の「うわーっ‼」と日吉さんの「イーマンだあ‼」がかぶって部屋中に響く。そしてその後、部屋は不気味な静寂。妻の厳しい視線が私に突き刺さる。私は静かにテレビを消して、すごすごと自分の部屋へ行き、パソコンの電源をつける。
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