「殴られるのもお金取られるのも我慢できるけど、〇〇だけは許せない」女流プロ梨香(仮名)の場合」【文・和泉由希子】4
『道を歩いててタンポポ見つけると、幸せだなぁって思うんです。朝起きて空が晴れてたら、もうそれだけで一日ハッピーですよ。
和泉さんもね、そんな悲観的になっちゃダメです!人間いざとなりゃ、新宿の高架下でも生きれるんだから。大概の事はなんとかなりますって!』
彼女はいつも明るく、元気によく喋る。
どちらかといえば、男まさりで気が強いイメージだったので、あまりダメンズに引っかかりそうなタイプには見えなかった。
『そこそこ面白いと思いますよ☺️』と、自信ありげに話してくれたエピソードは、確かに面白かった(笑)
〜〜〜
『二十歳くらいの時かな。まだ麻雀プロになる前なんですけど。』
梨花はキャバクラで働いており、店の店長と付き合っていた。
もはやこの時点で、ろくな匂いがしない。
店の女の子に手を出すなど、キャバクラの店長として失格である。
『そんな仕事なのに、めちゃめちゃ嫉妬深いというか、束縛がひどくて。どこにいるとか何してるとか、いちいち細かくて。』
ある日、他の従業員の男の子が昇進して別店舗に行く事になった。
お世話になった子なので、梨香はお祝いを用意してプレゼントした。
ここから先は
1,909字
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?