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私が選ぶPerfume10曲

以前こんな記事を書きました

そんなPerfumeを偏愛する私が、Perfumeの素晴らしい楽曲が沢山ある中で10曲を選ぶとするとこれ、というので選曲とその理由を書いてみたのがこの記事になります。

ちなみに私の音楽的なバックグランドですが、子供の時から「テクノ、電子音楽大好き!」という若干偏った音楽的趣味の持ち主です。中2で当時流行ったジュリアナ系のダンス音楽CDを買い、高1の時に時代遅れでYMO、高2で電気グルーヴ、大学に入ってからはUKテクノのProdigyやChemical Brothersなどをいそいそと聴いておりました。なのでPerfumeについては、最初から普通に「自分の好きなテクノ系のアーティスト」という認識で、選曲もバキバキのダンス系音楽に偏っています。その点だけ念頭に入れて頂き、この後を読み進め下さると幸いです。

まず私が選んだ10曲、Spotifyで公開プレイリストを作成してみましたので、宜しければお聴き下さい。

■私が選ぶPerfume10曲(Spotify公開プレイリスト)

「マカロニ」や「ナチュラルに恋して」のような、しっとりと聴かせる曲というよりは、ライブで盛り上がるバッキバキに踊れる曲中心の選曲になっております。Perfumeのファンだと、もともとテクノや電子音楽には興味が無く、3人のキャラに惹かれたという人も多いと思いますが、私は自分の音楽的嗜好とPefumeがもろにマッチしていたので、こんな感じの選曲でご理解お願いします。

では1曲ずつ解説を始めます。曲名の後の数字はリリースされた年です

1. エレクトロ・ワールド(2005)

Perfumeが2005年にリニアモーターガールでデビューした後、俗に「近未来三部作」と言われる3つのシングル「リニアモーターガール」「コンピューターシティ」「エレクトロ・ワールド」を立て続けに3つ出したのですが、その最後がこの「エレクトロ・ワールド」です。

近未来三部作の中では途中挿入されるギター音も相まってかロック調でもあり一番エッジが効いています。私はこの曲はリアルタイムでは聴いていないですが、ファンになってからこの曲聴いてすぐに好きになりました。ライブであ〜ちゃんが「ハイ、ハイ、ハイ」と煽るのが恒例になっていますが、とても勢いが感じられて好きです。

2. ポリリズム(2008)

言うまでも無く、彼女らをスターに押し上げた超有名な出世作です。私もこの曲でPerfumeのことを知り「久しぶりにテクノポップきた!」と狂喜乱舞し、この曲を含む2ndアルバムである「GAME」を買いました。

音楽業界的にもこの曲は「革命的」と言われ非常に評判が高いです。曲の間奏に入っている「ポリループ」と呼ばれるパートはレコードの針が飛んでいるのを思い出させる変則的なリズムで、当時はとてもテレビやラジオでかけられる雰囲気でなく、事務所のアミューズやレコード会社からは作曲者である中田ヤスタカにカットして欲しいとクレームがされたのは有名な話です。中田ヤスタカはそれに対し「こういう新しいことをやらないと若い子には受け入れられない」とカットを断ったということで、それがPerfumeの最大の出世作として木村カエラの紹介で一気にヒットしたのだから世の中わからないものです。

PefumeファンからすればポリリズムだけがPerfumeの代表作として世の中に認知されているのは残念な限りなんですが、一方でクオリティの高い名作、Perfumeの3人自身がすごく大切にしている曲であることは確かです。それだけに、今でもライブの後半(クライマックス)でこの曲がかかる確率は高く、私もこれが流れ始めると少し涙ぐみます。Pefumeの3人が苦労して歩んできた道のりが思い出され、しんみりと盛り上がるのです。

3. edge(2008)

この曲を一言で言えば「Perfumeのカッコよさを満喫できる曲」です。Pefumeはカッコよさ、かわいさ、綺麗さなど様々な要素が同居する稀なガールズグループだと思っていますが、その中で「カッコよさ」を煎じ詰めて表現したのがこの曲と私は捉えています。

発表されたのが2008年ですが、とても2008年発表とは思えない、今でもクラブシーンで通じそうなクオリティの楽曲です。実際に近年行われたライブReframe、P Cubed、Imaginary Museum Time Warpなどでも一番盛り上がる中盤のタイミングでこの曲が使われています。Perfumeのライブをテクノロジーで支えるRhizomatiks真鍋大度さんもこの曲の大ファンと仰っていたので、テクノロジーとの相性もよく演出映えします。

この曲はメロディだけでなく歌詞にも注目です。曲の最初から繰り返される「だんだん 好きになる 気になる 好きになる」のループがまず中毒性を持っています。そして私が好きな歌詞のパートが以下です。

"誰だっていつかは死んでしまうでしょ
だったらその前に私の
一番硬くてとがった部分を
ぶつけてsee new world 
say yeh ! "

当時たかだか19歳の3人の女の子に「誰だっていつかは死んでしまうでしょ」と歌わせる中田ヤスタカのセンスに脱帽です!

4. Dream Fighter(2008)

Perfumeの他の曲とは少々毛色が違い「応援歌」的な位置づけの珍しい曲です。元気をつけたい、モチベーションを高めたい、という時に聴くととてつもなく元気が湧いてくる名曲です。Perfumeの楽曲はあまり好きじゃないという人でも、素直にこの曲は「いい曲」「応援ソング」として聴ける、一般受けしやすい曲であります。

当時のPerfumeはポリリズムのブレークにより着実にステップアップし、武道館公演を迎えたところで、中田ヤスタカ氏よりこの曲を与えられました。3人はこの曲に奮い立たされたとのことですが、「最高を求めて終わりの無い旅をする」という歌詞があまりにもシビアで、本音では奮い立たされるというよりは、より高い要求がされてとてつもなく厳しく、歌っていると苦しくなってくるとかしゆかが話していた記憶があります。その通り、お気楽な応援ソングと言うよりは、Perfumeがより高みを目指して挑戦し続ける険しい道程を選んだ宿命の曲という意味合いが強いです。

2020年末の紅白歌合戦ではPerfumeメドレーとしてこのDream Fighter、Baby Cruising Love、Time Warpの3曲が披露されました。ただこの曲が持つ力や一般受けしやすいメロディ・歌詞、そしてコロナ禍で苦しんでいる人への応援、という状況をいろいろ考えてみても、メドレーでなくDream Fighter単体で披露されるべきだったのではと 私は思っています。

5. レーザービーム(2011)

レーザービームは最初聴いた時は、昭和歌謡のようなメロディにも関わらず最新のダンス音楽としてアレンジされているのがすごく斬新で面白かったんですね。実際、昭和歌謡としても通用する証拠の一つとして、奥田民生さんがアコギの弾き語りで歌っていたことがありましたが、全然違和感がありません

一見するとバッキバキのダンスチューンなんですが、昭和歌謡らしく懐かしさも感じさせ、昭和生まれの琴線に触れる何かがあり、そんなわけで私も子供を寝付かせる時の子守唄として使っています。そんな面白い曲です。

6. MY COLOR(2011)

これも少し異色のチョイスです。バッキバキのダンスチューンというよりは、Perfumeが持つ一部の側面「アイドルらしさ」が表に出ていて、ダンス音楽や電子音楽がそこまで好きでないという人にとっても、メロディアスでかわいらしくて馴染みやすい曲です。

この曲はPerfumeのライブの一番最後に、3人が会場に来たファンと繋がるために歌うための定番曲です。あ〜ちゃんが「チャンスは1回だけです。せ〜の!」で手を挙げると、ファンが一斉に手のひらを頭上にかかげ、「♪ 手のひらが世界中 つながるウィンドウ」と曲が始まります。

歌詞の中身や曲を聴いても、3人がファンを大事に思って、心の底からファンと繋がりたいという気持ちが痛いほどよく伝わってきます。それを感じさせ、本当に聴いていて気持ちの良い曲です。

7. Party Maker(2013)

この曲はEDM全盛期に中田ヤスタカ氏がフェス受けを狙って作った曲と言われ、いわゆる「バッキバキのダンスチューン」です。歌詞が少ないとか、3人の絡みが少ないとか、Perfumeらしさが無かったりもするのですが、もう誰にも文句は言わせない、とにかく激しく踊るための曲です。

とにかく激しく一心不乱に踊る3姫を愛でるための曲です。個人的にはのっちのソロダンスシーンがカッコよく見ものです。ライブではP.T.A.のコーナー(あ〜ちゃんが会場を温めるためにファンと一緒に踊ったり叫んだりするコーナー)の後、クライマックスに向けて会場のテンションを高めるために使われることが多いです。

8. FLASH(2016)

これは百人一首の映画「ちはやふる」の主題歌となった曲です。3人の振り付けにも百人一首のかるた投げの影響が見て取れます。少し東洋風のメロディ、ダンサブルな曲調、振り付けもカンフー風でとにかくMVを見てると「かっこいい」の一言で、とにかく見惚れますオープニングのかしゆか様のカッコ良さ(語彙力無し)も必見です!

私は2008年にアルバム「GAME」を買って以来、暫くPerfumeから離れていましたが、この曲を含むアルバム「Cosmic Explorer」を久しぶりに買って、その中のこの「FLASH」を聴きながらやっぱPerfumeっていいなとしみじみと思ったものでした。このMVを見てPerfume本当にかっこいい、ライブに行きたいと思って、それがようやくかなったのが2020年のP Cubedツアーだったのでした。

9. Miracle Worker(2016)

今まで紹介した曲は全て2019年に発売されたベストアルバムPerfume The Best "P Cubed"に収録されていますが、1曲だけ外してみました。この曲は「Cosmic Explorer」にしか収録されていません。そのために世間ではそこまでメジャーな曲扱いされていないのですが、2021年のコロナ禍開けライブ第一弾"polygon wave"の中でもこの曲が使われたことが分かる通り、ファンには根強く愛されている曲の1つです。

私は2016年に久しぶりに「Cosmic Explorer」のアルバムをiTunesで購入し、久しぶりにPerfumeの世界に戻りました。当時は今ほど熱狂的なファンではなくあくまでPerfumeの音楽に触れたくてアルバムを買ったわけですが、その中でライトファンとして先入観無くアルバムを聴いてみて、第一印象で耳に残り鬼リピしたのがこの「Miracle Worker」でした。イントロの懐かしい雰囲気、そこから続くダンサブルな盛り上がり、そこから数年ジムで運動する時はこの曲をかならずかけていたものでした。とても大好きな曲です。

10. ポリゴンウェイヴ(2021)

2021年にリリースされたPerfumeの最新作です。最新作だから10曲に挙げたということではなく、今現在進行系のPerfumeの世界観が思う存分表現されている好きな楽曲です。

Perfumeが2019年にベストアルバムをリリース、それを引っさげたドームツアーを2020年に実施し、そこでコロナ禍を迎えたことで、メジャーデビュー15周年という一つの区切りをつけました。そこからPerfumeは次のステージとしてどのような方向に向かっていくんだろう?とファン誰しもがその動向を気にしていたところで、2021年に満を持してリリースされたのがこの曲です。

中田ヤスタカ氏の嗜好が最近はこの「フューチャーウェイヴ」路線?で、その流れを踏襲して作られたのがこの曲ということです。ちょうどPerfumeの3人が32歳という成熟した年齢にさしかかり、従来のガールズグループというよりはしっとりした大人の女性の雰囲気を身にまとうようになったところで、ちょうど曲の雰囲気もマッチしているのではないでしょうかと感じます。

MVの世界そのものですが、この曲は車で高速を走りながらかけるとめちゃくちゃハマる曲ですね。僕も東京からさいたまへの用事で首都高速を車で走った時にこれかけたら、めちゃくちゃハマりました。歌詞では以下の部分がとても好きなのですが、今までのPerfumeではなかなか無かった「チル感」が味わえて、真夏の夕方とかに聴くのには心地よいです。

”体温がなくて
そばに誰もいないなんて
言葉が出なくて
宙に手を伸ばしたって
La-la-la, la-la”

Perfumeと大分離れてしまいますが、個人的に昔RIP SLYMEが大好きでよく聴いていて、「楽園ベイビー」「熱帯夜」とか真夏に聴くチル感みたいなのが心地良かったんですが、なんとなくそれに通ずるものがあります(伝わるかな・・・)

■最後に

私が選ぶPerfume10曲、いかがだったでしょうか? 繰り返しになりますが私はもともと電子音楽、テクノ好きだったこともあり、今回選んだ曲はPerfumeの中でメジャーでベタでありながら、少々偏った選曲になっている可能性があります。テクノや電子音楽にもともと馴染みのない人にとってはPerfumeの「マカロニ」「ナチュラルに恋して」「TOKYO GIRL」などもっととっつきやすい曲もあるはずなので、ぜひそういう人の選ぶ選曲も参考にしながらPerfumeの様々な一面を楽しんで見てくださいね!

#Perfume #私の選ぶ10曲


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