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この曲がこんなに悲しく聞こえるなんて思わなかった

明日、友人の告別式に参列しに行くために、福岡行きの飛行機に乗っている。


昨日、訃報を聞いたとき、実感が湧かなかった。
3月になり、ベタにレミオロメンを聞くことが増えて、あの笑顔を思い出していた日々で、急なことだった。

彼とは大学時代に一緒にバンドを組んでもらい、軽音楽サークルの同期として、楽しく4年間を過ごした。
一緒になって騒いだことは多かったけど、深く話すことはそこまで多かったわけではない。

訃報を聞いたとき、彼のこと何も知らなかったんだと思った。幸せだったのだろうか。卒業してどんな生活を送っていたのだろうか。俺が知ってたのは、過去の彼の一面でしかなかった。

だから、告別式に出て、悲しむ資格もないと思ってしまった。でも、何も知らないことはなんか悔しかった。

次の日、普通に仕事に行き、自分の感情が思った以上に揺さぶられていることに気づいた。
年度末の仕事をたくさん抱えている状態で、集中できていなかった。
そして、彼のことを話せる人は近くにおらず、もやもやをどうにかするしかないと思った。

男性社会のなかで生きてきた男性は、共感が苦手だという。私も自覚していて、だからこそ、この気持ちは、電話やメールじゃなくて、誰かと直接、共有しないといけないと思ったのだ。

よく聞く話だが、通夜や葬儀、告別式は、生きて残った人のための行事だと思っている。
今さら遅いとは思う。でも彼の顔が見れるのは明日で最後だ。

私は生きていて、好きなところに行けるのだから、最後に彼に会いに行く。

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