上蓋を倹飩(ケンドン)方式にしたら、俄然、使い勝手が良い事に気づいた四方転びのティッシュケース
日本家屋の襖や障子、あれの外し方(はめ方)ってご存知ですか?
そう、襖の両端を掴んで、一旦上に持ち上げ、下側を溝から外し、そのまま手前に引いて上側も外す、、、あのやり方
倹飩(ケンドン)って言うのだそうです。
長年建築インテリアの仕事をしてきましたが、恥ずかしながら今の今まで正式な呼び方を知りませんでした。
出前のオカモチ、あの前蓋の納まり(構造)もケンドンですね。
下側の溝は浅く、上側の溝は深くなっていて
襖を上側に逃げる事で、下側の溝を乗り越えてはめられる構造になっています。
単純だけど確実な方法ですね。
ところで
僕の主力(?)商品であるところの、四方転びのティッシュケース、
あれ、ティッシュの詰め替えは上蓋を外して入れられるのですが、
元々は、上蓋の納まりに特に構造的なものは無く、ただ単純に置くだけのものだったのです。
置くだけと言っても、本体が四方転びの構造、つまり側面に傾斜のある台形形状なのと
上蓋の材料がセラミック系の化粧板なので、そこそこの重さもあって、ほぼ所定の位置に治るようになっていました。
我ながらナイスアイデア!と思っていたのですが、、、
それでも勢いよくティッシュを取り出したりすると上蓋が動いてしまう事もありまして
なので、上蓋のブレ対策として、何か良い方法は無いかと思案した結果、前述のケンドン方式を思いついたのです。
ちょうど、オカモチの前面を上向きに寝かせた状態と同じで
四方転びの短い辺(面)にだけ溝があります。
寝かせた状態なので、上下の認識ができなくなりますよね
なので溝の深い方が一目でわかるように、目印として、ウォールナットの丸棒を象嵌しました。
ティッシュの入れ替え方法としては
蓋を一旦、溝の深い方(=目印のある方)に移動させる事で蓋を外すコトができます。
はめるときはその逆で
蓋を目印のある方(=溝の深い方)にはめ込み、その後水平移動でもう一方の溝にはめます。
文書にするとこんな感じ、まあ、百聞は一見にしかず、動画をご覧ください。
襖やオカモチの場合、襖(蓋)の重みで下側の溝から外れる事は無いけれど
このティッシュケースの場合は水平移動だけなので大丈夫だろうか?
当初思いついた時、それを案じて、深い溝にバネみたいな物を仕込むべきかと考えたのですが、
案ずるより産むが易し、とりあえずバネ無しで作って見たところ、
勢いよくティッシュを取り出しても、上蓋が外れる事は無かったのです。
また、普通に直方体だと、特定の位置にある溝に差し込むのが難しいと思うのですが、
四方転びの台形形状なので、溝のない長辺の側板が上蓋の支えとなって、必然的に溝の位置を決めています。
つまり、四方転びの台形形状だったからこそ可能な納まりなのです!
ちょとリサーチして見たのですが、同じ様な方式のティッシュケースは見当たりませんでした。
てか、そもそも四方転び(台形形状)の物が無い!ですからね
上蓋の物もありますが、多くは完全な落し蓋方式です。
これだと箱入りティッシュの場合は箱体が支えとなりますが
箱から取り出して使う場合や、箱無しティッシュの場合は、蓋の重みが抵抗となって、勢いよく取り出すと蓋が動いたり傾いたりしてしまうと言う事例も多い様です。
上蓋式の長所=詰め替えが簡単、はそのままに
短所である上蓋の安定性、、、を克服した、倹飩(ケンドン)方式!
この進化は偶然だったのか、必然だったのか?
是非、手に取ってお確かめください。
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