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[#1]1月の個人的な情勢まとめ、近代科学150年の入り口、感情価値について

1月前半の世の中のニュース

2020年が始まりまして、今後の人生を含めて、何らかの記録を残しておくことは強い無形資産になると思い、執筆をはじめました。どうぞよろしくお願いします。

1月は何か新しいことが始まる時期とは思いたいものの、冷静に見れば12月の続編である13月に過ぎないわけで、淡々と修行をこなして行くことが大事ですね。その根拠として正月であろうとも、世界では様々な思惑が蠢いているようです。

カルロス・ゴーン氏がレバノンに逃亡したが、これに対して日本の検察に対しての疑問が投げかけられている。

検察の権力や方針に対するリアリスティックな状況を、ブログに書き連ねる方がいらっしゃり、何とも正月とは思えぬ事態に多くの人が注目しているといった中、今度はイランとアメリカの話題も浮上してきた。

日本の若い人たちは、僕も含めてですが、幸せなことに戦争に直接的には無関係に生きてきたので、こういった事象に対してはあまり敏感でないように思える。

現に、若者たちの日々は、正月で暇を持て余し、その時間instagramをマジマジと眺めているのだろう。他国が戦争になりそうな緊張状態でも、愛しの友人がどこに行って、何を食べたかの方がビッグニュースなのだ。

加えて、技術革新も徐々に進んできているこの2020年に、SONYが電気自動車を発表した。この発表には私の知り合いも参加したそうで、大変楽しまれていたが、かつて半導体技術で世界を席巻したSONYがこうした展示会で、観衆を湧かせるショーを展開することは個人的に大変嬉しい。

また若者世代への影響と言えば、ローラさんがYouTubeを開始し、登録者数は今日の時点で19.8万人を記録し、ようやく昨年から盛り上げってきた新たなマーケットの開拓が進んできたように思える。企業がようやくマーケティングのコスパを理解し、一歩足を踏み入れてみようと考え始めたのだろうか。Youtubeコンサル・マーケッターとは名ばかりの職業が、湧き出してくるのが一つの事象であろう。

芸能人に関しては、個人や事務所としてどんなブランディングをしたいかという目的によって、Youtubeなどを必死に開拓するべきか変わるのだが、冷静に見て、Googleの手のひらに乗っかった方が、縮小する日本経済に加担するよりも賢いと思う。

21世期の初頭から作ってきたGoogleの世界が、今もなお展開されている。「グーグル・ニュース」を筆頭に根本的には同じことを続けてきたグローバルなマーケット開拓者が、今後も世界の覇権を握り続けるだろう。どう考えてもGoogleに世界を預けた方が社会はマクロ的に見てハッピーになると思う。「グーグル・ニュース」開始時に読売新聞社はGoogleの船に乗ることを拒んだが、現在ではもはや拒む理由もない。Googleのサービスがストップしたら世界経済は大きな打撃を受けてしまうほど私たちはGoogleに親しんでしまったのだから。

それにしても、これだけの試合強者には何か秘密があるのだろうが、それに関してはまた別の機会に分析してみようと思う。

今週の一冊

今週は次の一冊の読了に励んでいる。ふと別の本で、”樺美智子”の文字を見たときに、反射的に”山本義隆”という文字が頭の中に浮かんできた。彼は知る人ぞ知る、生きる伝説であり、私自身浪人時代にお世話になった人物である。

さて本の内容は、近代日本150年間を科学技術を切り口にして見直すのである。私たちは、2020年も近くに迫ったセンター試験に向けて日本史を勉強したことはあるが、テストのための勉強であり、生きるための勉強をしたことは少ないのではないかと思う。また日本史は、いまだに教科書的には、縄文時代、弥生時代と勉強を進めていくため、学習進度の都合により、近代の学習は疎かになりがちだ。

さらには、日本人はファイナンス教育や本質的な経済教育が皆無なので、近代を単なるイベントの羅列としてしか教育されることはない。結局歴史は、経済、産業、外交、科学、戦争、国政などが強く相互作用を起こしているため、これらの点をどう結ぶかが、理解の質を決めるのだが、それを深めるための本である。

産業革命で私自身が誤解していたことがあった。産業革命は、技術の自動化や鉄道の発達、例えば紡績業の発展や蒸気機関の誕生、ぐらいにしか認識していなかったのだが、それ以上な見方をできることを本書が教えてくれた。

産業革命におけるエネルギー革命の重要な点は、人力や畜産や水力から、熱によるエネルギー変換に代替されたことにある。この解釈はさすが物理学者と言ったところなのだ。なぜ熱が重要なのかというと、熱すなわち蒸気機関でエネルギーを作成できるということは、地理的制約を排除できるという点である。蒸気である以上、人間や家畜の地理的条件を基本的に受けにくいために、各地に工場が建設されることになった。その結果、飛躍的に向上した生産性によって人々は経済活動を営んでいったのである。

実際に、蒸気が重要であるということは慶應義塾大学創設者の福沢先生が、「西洋事情」の扉でこのように記述している。

「西洋事情」の冒頭は、「蒸気済人、電気傳信」と述べられている。アヘン戦争で中国がイギリスに敗戦してから、日本の科学技術に対する志が大きく変わった結果として、このような使節団や洋学所・海軍伝習所の設立などに至るわけなのだが、科学技術がトリガーとなって文明や経済を大きく変化させてきたことは、現代もそうである。またその状況下で、士農工商の浸された社会を根底から変えようと取り組んだ明治初期の偉人たちの功績も、文献を添えて明瞭に描かれている。このような内容について詳細かつ綿密な新書などでぜひ読んで欲しい。

喉から手が出るほど欲しい情報ほど隠れている

昨年一年かけて、自分が経験的にもある種論理的にも説明づいたことがある。それは、世の中に溢れる情報の9割は私たちの人生には影響しない。もっと鋭利に言えば、無益な情報である。その理由は単純で、人間は辛い認めたくない現実を認めることができないからだ。見たくないものは見ない。だから、情報供給する側は、現実的な内容は流さない。あなたに夢を見させることを良しとする。ゲームに課金させることが目的であって、その為なら全力で夢を見させる。

残念ながら、この流れに逆らうことはマクロ的には不可能である。それは欲望が資本主義経済の源であるからだ。しかし、その中でも二手に道が別れた時に、一度立ち止まって、10年後の自分が感謝する道はどちらだろう?と一歩引いて選択ができる人生でありたいと個人的には思う。

もちろん絶対的な基準などないのだから、何を選択するかはあなた次第なのだけれども...