早朝の独り言

「助かってますよバナナさん」
朝早く家をでないといけないのに、ベッド上のあと5分あと5分が祟って目覚めはとてもギリギリ。眠り目でクタッた洋服をひっつかみ、ゆっくりしたいなと茹だりながらシンクの中で水をたたえたコーヒーカップを横目に身支度。冷水がいつもよりまして肌にささる(さっきまで布団の中でゆっくりしてたのにゆっくりしたいなんて変な感じ)このまま家をでるとお昼過ぎまで物を口に入れることがないから昼中を乗り切れるかどうかの体力を心配して無造作に冷蔵庫を物色すると、少し色が変わってしまったバナナが一房申し訳なさそうに端に控えていた。「ありがたい」冷えたバナナを一本もぎとり口の中につるつるおしこむ。玄関口で足が絡まりそうなのを甘さが解いてくれる。
口の中でとろけたバナナが朝日に踊る
いってきます。そしておはよう。

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