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第19回PKCレポート

こんにちはkinghaloです。今回は、先日行われたPKCのデータのまとめが終了したので公開したいと思います。
PKCってなんぞや?という方に簡単に説明させていただくと、「KC前に数十人規模で勝敗付けながら無限にポイントバトルやってデータを合体させれば環境把握が完ぺきにできるんじゃね?」という試みです。
よくある大会データなんかだと分布や勝率と言っても多くて128人、数十試合程度なものですが、今回のPKCでは4456試合のデータを基にして詳細なレポートを作成しています。
そもそもKCのためのレポートを作る目的で開催していますから、トーナメント形式の大会のおまけとしてのレポートとは質、量ともに大きく違います。
また、参加者には厳しい参加条件を設けています
具体的には、過去1年間のKCで上位500位以上に入ったことがある、もしくは直近のKCで400戦以上走った(=モチベーションが非常に高いこと)です。
この結果、1試合の質も保証されています。今回は、14名の金アイコン保持者と40名以上の銀アイコン保持者やKCGT本線決定戦出場者が集まった上、参加者の人数も100人を超えました。
やはり、実力者同士の試合とそうでない試合とでは結果が大きく変わるのが遊戯王です。実力者同士の試合だからこそデッキのポテンシャルを正確に計ることができるのではないでしょうか?
レポートでは各テーマの詳細な対面勝率の他、優秀な成績を収めたデッキのレシピを全て掲載している上、入賞デッキ毎の詳細な試合データも別途まとめています。
PKC参加者の中から毎回金アイコンが出ていますから、今回も世界最強のデッキが眠っているかもしれません。
前回のPKC参加者の中からも複数名の金アイコン、銀アイコン獲得者が誕生しました。
KCGTに本格的に取り組むのであれば、必ず手に入れるべき内容だと思っています。
今回は年に1度のKCGT、なんとしても128位に入りたいところです。
PKCレポートが必ずそのための助けになると思います。
実際にどのようなものなのかを詳しく知りたい方のために、前回、前々回のレポートを公開しておきます。これを見ればより優秀なレポートであることがわかるはずです。

分布

分布はこのような形になりました。
前回KCで猛威をふるい、規制されるどころかさらなる強化を得たDDDが圧倒的トップシェア、次点で永遠の淑女ベアトリーチェを得た彼岸、スキルでとてつもないパワーを手に入れたオッドアイズが続きます。

その他の分布も新弾や直近のスキルで強化された新顔が多く、今までとはガラッと変わったメタゲームが繰り広げられたことが伺えます。
激しいインフレの結果、ついにハーピィや霊獣が駆逐されましたね

全体的に新しいデッキが多いので過去の環境から相性表を予想するのが非常に困難なため、今回のPKCのデータはいつも以上に有用と言えるのではないでしょうか?
それでは、圧倒的トップシェアのDDDはどのくらい強いのか?また一番の当たりデッキは何だったのか?主要テーマの相性表からしっかりと紐解いていきましょう。

これから下で公開するデータの数値についてですが参加者の入力ミス等によりデータに錯誤が生じている場合があります。
±3%程度で目安として見てもらえればと思います。

主要テーマの勝率と相性表

お買い上げいただきありがとうございます!それでは話を続けましょう。

今回の相性表です。
相性表に載っているテーマの数がいつもの半分くらいです。これはやばい。
なぜこうなったというと、シンプルに試行回数を積めていて、載せるに値する戦績を残せたテーマが少なかったからです。
インフレの波に飲み込まれたテーマが多いようです。
更にヤバいのが、上位3テーマの相性表がすべてほぼ50%

何を使っても一緒!超運ゲー環境なので好きなカードを使ってKCGTに挑みましょう!ご購入ありがとうございました!

‥というわけにはいきませんね。後の章でもう少しこの3テーマのデータを詳しく解析してみます。

とりあえずざっくりと残りのテーマを見てみましょう。
ここで更に驚くべきことに、ファーニマル以外のテーマは上位3テーマの内の1つにすら明確に有利が取れておらず、すべてのテーマの勝率が50%前後に収まってしまっています。
これはどういうことかというと環境のシェアが何かに寄ったときに空き巣できるテーマがほぼ存在せず、マイナーテーマで出し抜くのが非常に難しい環境だということです。
唯一彼岸に明確に有利を取れているファーニマルですら上位2テーマに対してはかなりの不利を強いられているため魅力的な選択肢とはいえません。

勝ち組デッキが存在しない以上、上位3テーマを選択することが手堅いと言わざるをえないので、もう少し突っ込んで3テーマのデータを解析してみましょう。

DD、彼岸、オッドアイズの戦績上位者の勝率

運ゲー環境ではなく構築、プレイング環境であるために、どのテーマも練度が高いプレイヤーと低いプレイヤーが混在しているせいで勝率に差が出ていないのでは?という仮説を立ててみました。

そこで、主要3テーマを使ったプレイヤーのうち、勝率が上位半分と下位半分のプレイヤーに分けて戦績を抽出してみます。(試合数が10試合以下のプレイヤーのデータは省いています)
人数としては、DDDが43人から上位半分、彼岸、オッドアイズは20人と15人から上位半分を抽出しています。

なんということでしょう。もちろん恣意的に選別しているわけですがそれにしてもトータルでは50%だったはずの勝率が実際には60%組と40%組に二分されていたわけです。
これはつまり生半可な構築やプレイングでは上位勢に太刀打ちできない可能性が高いということで、研究をしっかりとこなす必要があるということです。

ついでに上位者同士の試合での相性表を作ってみました。

これはもしやDDDが厳しい‥?
というよりは構築とプレイでしっかりとDDDのメタに成功しているオッドアイズや彼岸が勝てているということでしょう。DDDのシェアは4割近くあります。

戦績上位者が必ずしも練度の高いプレイヤーであるわけではないので(戦績の良いプレイヤー=引きとコイントスが強かった奴らの集まりという側面もある、特にオッドアイズは)この通りになるかはわかりませんがデータ上ではオッドアイズが最も有力である可能性がありますね。


1時間毎のシェア率の変化のグラフ

環境の変化を予測するためにPKCの各パートでの1時間毎のシェア率の変化をグラフにしてみたので確認してみましょう。

なんというかDDDと彼岸とオッドアイズがずっといるって感じですね。
3部なんかはとくにすごくて、本当に3テーマしか存在していません。おそらく1~2部に持ち込んだデッキで爆死した層が乗り換えたのではないでしょうか?
今回のKCではよくわからん系のデッキは最序盤で駆逐されて相性表に載ってそうなデッキにしか当たらなくなりそうです。
ある意味では構築的なメタは貼りやすいので構築ゲー環境になりそうです。

詳細な相性データ

※入力ミス等により相性表と一部錯誤が生じています。基本的に母数の大きい方を優先しています。母数の少ないデータは参考程度に見ていただければ
試行回数が少ないマッチアップは片側の対面をその他で省略している場合があります

なんというか本当に勝てているテーマがありませんね。いつもなら1~2デッキは勝ってるテーマがあったんですが。
毎回対象に取れないから強いなどとのたまっていた月光も完全にお亡くなりになっています。
スキルでインフレしているので強いスキルがもらえていないテーマは厳しいものがありますね。

先後別勝率

今回はスキルで差が出るテーマが皆無だったので先後別勝率のみを掲載します。
専用スキルばっかなんで仕方ないですね。

本当にひどい後攻環境ですね。いろいろ言っといてなんですがより多く後攻を引いたやつが優勝するのでは???
なぜ、上位3テーマが強いのかがこのデータを見ればわかります。
比較的先攻をとっても”マシ”だからです。
勝率40%超えでマシな世界というのは本当に終わってますね。
彼岸が一番先後の影響が少ないのでそういう意味では魅力的ではありますね。ただし構築、プレイ共に一番難しいので握りたくなさもすごいです。

入賞レシピ

入賞デッキの勝率の高さがすごいです。上ブレ下ブレが激しい運ゲー環境なのでしょう。
(もちろん与えられた幸運をきちんと活かせなければいけません。つまり結局はプレイングゲーです)
今回は128位を目指すという特殊なゲーム性も相まって、少ない試行回数で終わることのできるプレイヤーとヤバい試合数をこなさなければならないプレイヤーとに二分されそうです。神様本当に頼む。

まとめと展望

あらためてお買い上げいただきありがとうございます。
いやあ、本当にすごい環境になりましたね。データを見てけっこう震えています。
本番まで後数日なわけですが、これはかなり詰めて練習せんといかんなあということで野良のポイバなんかに潜るつもりです。
彼岸がちゃんと強そうだったのでいまのところ彼岸を詰める予定です。
たぶん上位3テーマのどれか1つを徹底的に詰めるのが一番丸い選択肢なのかなと思います。
次点でギャラクシー、ネクロスまででしょうか?なんにせよかなり同じデッキばかりと当たるKCになることは間違いないでしょう。

128位に入れるかどうかですべてが変わる今回のKCGT、お互いしっかりと準備して本番に望みましょう!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました!


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