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妄想癖も辛いんだよ



通勤電車はガラガラ、そりゃそうか今日は世間は休日。
その中に女子4人男子3人の中学生グループ。
どうでしょうかね?USJにでも行くんでしょうか?

その中の男子1人がうるさいうるさい。
テンションあげすぎてボリュームのつまみ壊れとる。
騒ぎながらも一際かわいい姫子ちゃんをチラチラ。
あぁそうですか好きなんですね〜。
グループとはいえ姫子ちゃんとUSJに行けるんなら
そりゃテンションもあがりますわな。
でも姫子ちゃんとその友達、、愛想笑いもそこそこに
テンションあげ太郎の後ろの子を気にしている様子。
男子3人の中でも低身長な千葉雄大似の男の子‥。
千葉くんは普段男子とは話すが女子とは話さない、
彼が来ていることを姫子は確実に意識している。
これぞ若者の冬の大三角関係。
テンションあげ太郎も精一杯のオシャレをしてきてる。
黒いパーカーに英字がいっぱいプリントされて
意味のない至る所にファスナーがついている。
そうか‥彼はシマムラ君なんだ。
千葉君は白と黒で華麗にまとめている印象。
シマムラvsコムサでは勝負にならない。

終始なにやら女子たちがコソコソ話‥
大人な俺は気づいてしまいましたね‥
この後シマムラ君には過酷な結末が迫っていることを。

USJはさぞかし楽しいんでしょうね、
シマムラ君の変なテンションで不良に絡まれたり、
物を壊して1日が台無しにならないことを願いつつ‥
シマムラ君も頑張っていろんな乗り物で
姫子ちゃんの隣をゲットすることでしょう。

‥でもね。

ウォーターワールドで事件は起こります。
ここでもシマムラ君は姫子ちゃんの隣をキープ。
そのシマムラ君の横には千葉君。
シマムラ君、よせばいいのに自ら手を上げて
水をかけられにステージの前に行ってしまいました。
姫子ちゃんにかっこいいところを見せたいから。

でも‥彼がいなくなったことにより
姫子ちゃんの隣が千葉君になってしまうのです。
他の女子が姫子ちゃんをつついて急かします。
「ほら姫子!今じゃん!」
思い切って姫子ちゃんは千葉くんに何かを伝えました。

ステージ前ではビショビショになったシマムラ君が
テンションマックスで観客から拍手を受けてご満悦。

そう、

女子達は男子達とUSJに来たかったわけではなかった。
姫子と千葉君を‥という計画が作られていたのです。

女子達は事前に男子に伝えていました。
「花火は見れない。5時には帰らなきゃいけないし」
女子に頭があがらない男子達はもちろん承諾済み。

そうこうしているうちに
楽しい時間はあっという間に過ぎて帰る時間に。
‥でも一緒にお土産をみていたはずの
姫子ちゃんと千葉君が集合場所に現れない。
「俺、探してくるわ!」と焦るシマムラ君に女子が
「探さなくていい二人にしてあげて」という残酷な宣告

帰りの電車の中では
行きのテンションはどこへいったのか
シマムラ君は1人窓の外を眺めあらぬ妄想をしてしまう。
今頃、千葉と姫子ちゃんは‥。

‥と通勤電車でうるさい中学生を見ながら
キモい妄想をしている私の頭の中はこんな感じです。

注:写真は二人がいなくなった後のイメージ

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