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KINEMAS、フジロックで飯を出す。第9回(全10回)

苗場奮闘記 その5

2019年7月28日 日曜日。昨夜の雨が嘘のように快晴。朝から沢山の方が食べに来てくれました。堰を切ったようにカキ氷も売れました。この日は最終日なので、色々と締め作業も同時に行われます。お金の計算や在庫の調整が必要な日です。電子マネーは最終日に限らず、日々定期的に締め作業的なことをやる必要があります。(その間約15分程度はお客さんも電子マネーを使うことができません。)ドリンクの残がどうとか、ガス管の残がどうとか等々、思えば色んな事やらなきゃいけなかったな。出店料の支払いもありまして、開催前に半額支払うのですが、残りは最後の締めの作業の際に支払えばいいというルールでした。なので現金の売上からその辺の支払いをしたりなど、一つ一つ片付けに向かいながらの一日です。


僕はというと、昼間は宿に戻って片付けをしていました。女性で一人では難しい、とは言え男性陣の力も必要・・・ということで、一人宿で段ボールや残ってしまった在庫の処分等々の準備です。この時点で、宿にはもう、なんといったらいいかわからないくらいご協力いただいておりまして。せめて綺麗にしてお返ししようと思い、出来る範囲でしかできなかったんですが片付けさせてもらいました。ご協力いただけたおかげで最後まで出店できたようなものでした。本当に感謝です。


お店はめちゃくちゃ忙しかったみたいですが、あれだけ大変だった時間も過ぎ去ってみると一瞬のようで、夜0時を回ったころには大分落ち着いていました。終わるんだなフジロック。この日はもう朝からの担当だった人も、どことなく寂しさと達成感を感じていたのか、みんなラストまで残っていました。僕もこの夜、初めて会場で酒を飲みました。「GAN-BAN SQUARE」でやっているDJを見ながら。やっと今フジロックに参加したような、不思議な気持ちでした。



2019年フジロックのラストアクト・レッドマーキーの大トリは「石野卓球」。もう明け方なのに沢山の人が集まってきました。この年は「電気グルーヴ」のピエール瀧さんに色々あった年でした。最後の曲(だったと思う)、卓球さんの背後のスクリーンに映った二人のアニメーションを見た時の気持ちと景色は、ずっと忘れないと思います。ラストが卓球さんで本当に良かった。

一旦宿に戻って仮眠してから、本格的な撤収に入るため、みんなで宿に戻りました。僕は車に乗せてもらったけど、スタッフのほとんどは歩いて宿に戻りました。それはそれでとても楽しかったみたいです。本当にみんな元気、というよりは歩かせてしまうフジロックがすごいんだと思います。

帰ってシャワーを浴びて就寝。翌日、いよいよ下山します。

(続く)


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