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デッドゾーン(1983)

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恋人とのデートの帰り道で交通事故に遭ったジョニー。5年の昏睡状態から覚めた時、手に触れるだけで相手の未来を予知出来るようになっていた。常人にはない能力を備えたがために、世間との間に起きる摩擦に苦しみ、やがてその運命に取り込まれて行く男の悲劇を描いたSF映画の佳作。主人公に扮したC・ウォーケンの持ち味がいかんなく発揮されている。原作はスティーヴン・キング。allcinema ONLINEより

クローネンバーグ監督作品、とても好きな監督です!

なかなか近くでレンタルされてなかったりするので配信が増えていくのは嬉しい限りです(>_<)


クローネンバーグ監督と言えば、人体がとんでもない様に変態していくボディホラーという表現で有名ですよね。

私が初めてクローネンバーグ監督作品を観たのは子供の頃の ザ・フライだと思います。 でも意識して観たのは裸のランチクラッシュでした。

その感じの作風とは少し違ったデッドゾーン

激しい描写はあまりなくて静かに話が進んでいきます。

事故の前のジョニー。教師をしていて穏やかな印象。 

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同僚のサラと付き合ってて結婚間近でした。

なので昏睡状態から目覚めたジョニーには数日前くらいの感覚だし、気持ちだって変わってないわけです。

でもサラは違います。

長すぎたんでしょうか、、ジョニーとは別の人と結婚し子供もいました。。

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ちょっと前まで結婚しようって言ってたのに急に他の人とできちゃった結婚されたような感じ…、ツラい。

サラは未練か罪悪感か優しさなのか曖昧な態度でジョニーと1日だけ恋人のように戻ります。

でもジョニーにしたら余計辛いだけのような気も…。

他の人と結婚してしまったなら、二度と会わずにいた方がいいし、大事だったなら尚更ケジメをつけて会わない選択もあったとモヤモヤしちゃうくだりでした(^_^;)


とは言え結果的にやはりサラもジョニーの不思議な運命の一部だったんでしょう。

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自分だけ過去の恋人になれず、変な能力のせいで肉体的にも精神的にもやつれてしまうジョニー。

すっかり風貌も変わってしまってます。


それでも何とか人と離れて穏やかに暮らそうとしていた矢先、またしても元恋人のサラに再会してしまいます。

そこから更にジョニーに内面的な変化が起きていきます。

恐ろしい予知能力の新たな側面に気づいていくと同時にもっとも恐ろしい予知を視てしまうのです。

今や呪わしい能力は贈り物で、それを受け取った自分には使命がある…。


最期までサラを愛していたジョニーは使命を見つけつつも、解放されることも望んでいました。

神経質そうなのに繊細さも感じる瞳のジョニー。

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言葉はもちろん、ジョニーの笑顔と涙が  切なく哀しいラストですが、とてもイイ映画だと思います(。・ω・。)


前日に久々に ザ・フライを観ていたんですが、こちらも哀しい男のお話で、戦慄の絆もとても好きな作品ですが、思えばそれも、愛する女性と自らに絡む哀しい運命をたどる男の話だったな…。


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