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好きな服を着てるだけってこういうこと

ににくんのオルタナティブスクールにココちゃん(仮名)という一年生がいる。
オルタナティブスクールは通っていた小学校が合わなくてに編入した子が多いのだけれど、その子だけはもうはじめからこのスクールを選んで入学したピカピカの一年生だ。

聞けば森のようちえん出身だそうで(やるな、森のようちえん)
ににくんも行きたかったのだけど、遠くてあきらめた(いやワタシの臆病であきらめた)森のようちえん。

さてそのココちゃんなのだが、ににくんをスクールに送って行くときにちょこちょこすれ違う。

初めに目を引いたのは彼女のランドセルだった。
きれいなパープルの生地にラメラメのストーンが埋め込まれていて
女の子の夢がつまったようなそのバックをワタシはついついガン見してしまった。

きっとココちゃんが選んだのだろう。
買ってあげた親御さんも6年間の間にきっと趣味も変わるはずだと
無難なものを勧めずに、彼女の今の気持ちを尊重したのだろう。

それから彼女のファッションに注目しているのだけれど、見ていて本当に楽しい気持ちになってしまう自分がいる。

山登りがあるという日の彼女の足元には赤い鼻緒の草履。(替えの靴はありました笑)

またあるときはピアノ発表会のような黒いエナメルのくつ(あれ今日は遠足では?笑)
頭にはお花のサングラス。

いい!いいねココちゃんと毎回心で喝采しているワタシなのだけど
ある日自分のタンスの引き出しを開けてみてびっくりした。

全部同じ色すぎてお目当てのものが全然わからなかったのだ。

白と黒と紺しかない!

いや本当に冗談抜きで三色しかない!

余談ですがワタシはピンク色が好きで、モモムギのモモは桃色の意なのですがそのピンクのピの字もない引き出しに愕然とした。

ワタシはこれまで好きな服を着ているつもりだったのだが‥
もしかしてこれは好きな服じゃなくて

誰からも後ろ指を指されない防護服だったのだろうか?

年甲斐もなくピンクだとか
たいしてかわいくもないのにピンクー?とか

そんなことを言われないための安心安全防護色。

そういえばワタシのファッション歴は
子どものころは自分が好きなものというより
母の娘をお嬢様に見られたいとか、清楚に見られたいという願望で決められており

自分で服を選べるようになってからも、自分が好きでというより
ダサくなくて今どきのもので誰にもうしろ指さされないもの、という基準で選んでおり

結婚して子どもができてからはもう
年相応に無難に無難にとなった結果がくだんのタンスに現れているのである。

うしろ指さされない、非難されないというのがワタシの人生のモットーだったわけだ。
なんとしたことだ!
ファッションは自分を表現するものなのに。

彼女の好きなものを着てるだけ
着ていて気分が上がるものを身に付けているだけ
誰の目も気にしない


そんな感じにはほど遠いけれど
自分の好きな色をちょこちょこ取り入れてみようと思う。そう思わせてくれた
ワタシの心のファッションリーダー
ココちゃんの着こなしをこれからも楽しみにしている。











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