お灸か鍼かどうする??

鍼灸の施術をする際にお灸をするのか鍼をするのかどんなふうに決めていると思いますか??
東洋医学では気という概念があってその気が多いか少ないかを考えながら治療しています。
多すぎる時には実といい、少ない時には虚といっています。

筋肉に力が入ってパンパンに膨らんでいるところが実、力が入っていなくて押しても指がなんの抵抗もなく沈み込むのが虚という状態です。

鍼かお灸を選ぶ際には基本的にはこの身体の虚実によってどちらの方が有効なのかを考えています。

鍼をする場合は実の状態の時にすることが多いです。
風船がパンパンに膨らんで今にも割れそうなら風船の中の空気を少し減らしてあげればいい。そんなイメージで鍼をして空気を抜くようなイメージで施術をすると凝り固まって力が入ってパンパンに張っている筋肉が解れてくれます。

お灸をする時には虚になっている時が多いです。
風船が萎んでいるのであれば空気をいれてあげればいいのですが身体の中ではないものを急に増やすのは難しいです。
風船の中にある空気だけで一度膨らますにはどうすればいいのか?
温めてあげれば空気の体積は増えるので一度温めて膨らましてる間に空気を増やすための準備をすればいいです。
なので応急処置としてまずはお灸をして身体の中の血の巡りを良くすることで凹んで力が出ていないところまで血液でしっかり満たしてあげているうちに食事をして栄養を吸収しやすい状態にしてあげると自然と体が充実してくれます。
虚の時には体がげんきになるまで少し時間がかかってしまいます。
感覚的に元気になっているように思ってもまだ栄養が全身に行き渡っていない状態なので無理は禁物です。
できれば健康になったと思ってから少し様子を見る休養期間を設けてほしいと思います。

東洋医学の基本的な考え方は実なら鍼、虚ならお灸となっています。
とはいえ鍼だけの治療、灸だけの治療というのもあります。
基本の考えとは異なってしまいますが使うツボを工夫することで鍼でも虚の時の治療はできますし、お灸でも実の状態の治療ができます。

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